平成ガメラシリーズ第1作。 監督に金子修介、脚本に伊藤和典、特撮監督に樋口真嗣を迎え、リアリティを徹底的に追求しつつ、新しい特撮表現に挑んだ意欲的な怪獣映画となった。 1995年。太平洋上に発見された謎の巨大漂流環礁が、黒潮に乗って日本に近づいていた。保険会社の草薙と海上保安庁の米森は環礁の調査に乗り出し、環礁の上で不思議な石版と大量の勾玉を発見。さらに、この環礁が生物であるということが明らかになる。 同じ頃、九州の五島列島・姫神島で、島民が「鳥!」という無線を最後に消息を絶つ事件が発生。調査に呼ばれた鳥類学者の長峰はそこで、島民を食らった巨大な怪鳥を発見する。 政府は怪鳥の捕獲を決定。長峰が中心となって福岡ドームに誘い込む作戦を決行するが、その内の1匹を取り逃がしてしまう。巣に向かって帰巣する1匹を自衛隊のヘリが追跡していた時、博多湾からあの環礁=巨大生物が出現。向かって来る怪鳥を平手打ちで石油コンビナートに吹き飛ばして倒し、そのまま博多へ上陸。周りの建物を破壊しながらドームに向かって行く。更に、予期せぬ事態に周囲は大混乱に陥り、その隙を突いた2匹の怪鳥は自らを閉じ込めていた鉄格子を強力な超音波で切断して脱出。巨大生物も円盤のような姿となって怪鳥を追って飛び去っていった。 「最後の希望・ガメラ、時の揺りかごに託す。災いの影・ギャオスと共に目覚めん。」 古代の石板に記された碑文から、政府は巨大生物をガメラ、怪鳥をギャオスと呼称する。政府はギャオスの捕獲にこだわる一方、ギャオスよりも体格的に大きいガメラを危険視し、ギャオスを追うガメラを攻撃する。 ガメラの妨害を逃れ短期間で巨大に成長を遂げたギャオスは、エサとなる人間を求め東京へと向かう。ここにきてようやく政府は捕獲を中止し、ギャオスに攻撃を行うが、ギャオスは自衛隊の発射したミサイルを巧みに誘導して東京タワーを破壊させ、真っ二つに折れた東京タワーに営巣する。しかしギャオスの産卵直後、突如大きな地震が起こり、次の瞬間、傷の癒えたガメラが地中から出現。東京タワーごと巣を破壊したものの、ギャオスを取り逃がしてしまう。急いで飛び上がるガメラ。 今ここに、東京の空を舞台とした、二大怪獣による空中決戦の火蓋が切られた。
平成ガメラ三部作
Description
支笏湖近辺に巨大な隕石が落下した直後、札幌の地下鉄で昆虫のような生物の群れが発見され、さらにビル街に異様な巨大植物が出現。調査の結果、これらは合わせて1つというべき地球外生命体だと判明する。しかも植物は種子を宇宙へ飛ばすためにエネルギーを蓄えており、爆発の恐れがあるため自衛隊も手が出せない。そんなとき、札幌に正義の怪獣ガメラが飛来し、植物体を破壊する。だがその後も、誰も予測できない事態が続く。
怪鳥ギャオスが世界各地に出現し、人類に深刻な被害をもたらす。そんな中、東京・渋谷にギャオスが飛来し、それを追ってガメラも現われ、両者の戦いで渋谷の街は壊滅する。一方、かつてのガメラとギャオスの闘いで両親を失い、現在も激しくガメラを憎む少女・綾奈は、奈良の禁域の森のほこらで、奇妙な卵を発見。やがて卵からは不思議な生物が誕生し、綾奈はそれを“イリス”と名付けてひそかに育てるが、イリスは急速に成長する。