1943年、第二次世界大戦真只中のアメリカ。プロ野球選手たちも次々と戦場へ駆り出され、大リーグの運営は危機を迎えていた。オレゴンの片田舎に住むソフトボール・リーグ選手、ドティ・ヒンソンとキット・ケラーの姉妹のところへ、ある日プロ野球のスカウトマンが訪ねてきて、近く発足する全米女子プロ野球リーグに参加しないかと誘う。

1947年、シカゴ。ポーランド系移民の若き野心家レナード・チェスの経営するクラブでは黒人ミュージシャンたちがライブ演奏を行っていた。その中の一人、ギタリストのマディ・ウォーターズは陽気なハーモニカ奏者リトル・ウォルターと組んだ新しいバンド・スタイルで評判を呼んでいた。チェスはさっそくマディにレコーディングの話を持ちかける。やがて彼らの歌声は人種の壁を突き崩し、ついにラジオからも流れ始める。その後も、チャック・ベリーやエタ・ジェイムズら所属アーティストがヒットを飛ばし、その度にチェスは彼らに成功の証としてキャデラックをプレゼントするのだった。