船舶の炎上事故を調べていた捜査官クラインは尋問していたヴァーバルから奇妙な話を聞かされる。6週間前に銃器強奪事件の容疑者として集められた5人が、釈放後、協力して宝石強奪を決行。ブツをさばくためにLAの故買屋と接触した5人は、そこで新たなヤマを依頼されるが、宝石と聞かされていた獲物は麻薬で、トラブルから相手を射殺してしまう。そして恐慌状態の彼らの前に、伝説のギャング“カイザー・ソゼ”の右腕と名乗る弁護士が現れたというのだ。
医学の研究に生涯を捧げ、その長年の功績を認められ名誉学位を受けることになった老教授イサク。その授与式は栄光に満ちた日になるはずだったが、前夜に自身の死を暗示する悪夢を見たためか、彼の心は晴れない。イサクは授与式当日に当初の予定を変更して、現在の住まいであるストックホルムから式の行われるルンドまで車で向かおうとする。そんな彼に、義理の娘であるマリアンヌも同行を願い出る。 半日程度の小旅行はイサクにとって、これまでの自分の人生を顧みるまたとない機会となった。青年時代に婚約者を弟に奪われたこと、妻がイサクの無関心に耐えられず不貞を働いたことなどを思い出し煩悶するイサク。そしてマリアンヌに、イサクの息子エヴァルドと彼女の間に子供が居ないのは、イサクを見て育ったエヴァルドが家庭というものに絶望しているからだと告げられる。研究者としての輝かしい名声とは裏腹に、イサクの人生は空虚なものだった。 また、イサクはルンドへ向かう途中様々な人物に出会う。奔放なヒッチハイカーの少女とその二人のボーイフレンド、不毛な夫婦喧嘩を繰り返す男女、引越していったイサクを今でも慕うガソリンスタンドの店主とその妻、そしてイサクの老いた母親。彼らとの出会いと過去への後悔が、徐々にイサクを変えていく。 無事に授与式を終えたイサクはその夜、エヴァルドと家族のことについて誠実に話し合う。寝室の外では昼間に出会ったヒッチハイカーたちが、イサクの栄誉を心から祝福していた。満ち足りた気持ちで眠りにつくイサク。彼が見る夢は前夜の悪夢と違い、不思議な充足感を伴うものだった。
スタンリー・キューブリック監督が、G・ハスフォードの原作を基にベトナム戦争の狂気を描く。徴兵された若者が、次第に戦闘マシーンとして人間性を失っていく様を二部構成で描く。 ベトナム戦争の時代、ジェイムズ(愛称ジョーカー)は、サウスカロライナの海兵新兵訓練キャンプ(ブートキャンプ)で、ハートマン軍曹による厳しい訓練を受ける。新兵たちの中で落ちこぼれの「ほほえみデブ」ことレナードは、徹底的なしごきの中で徐々に正気を失っていく…。 新兵訓練を卒業し海兵隊員となったジョーカーは、テト攻勢が始まる中、軍の報道部員としてフエ市街の前線取材を命じられる。だが、交戦の中で小隊長が戦死、分隊長をブービートラップで失う。下士官が指揮を引き継ぎ転進を図るも進路を誤り、今度は狙撃兵の襲撃を受ける。残されたジョーカーは狙撃兵への復讐を図るのだが…。
ドラッグ中毒のマークと悪友たちは常にハイ状態か、あるいはドラッグを手に入れるため盗みに精を出しているというていたらく。ある日、マークはこのままではいけないと更生するためにロンドンに行き職に就く。ところが、彼らの仲間が会社に押し掛けたことが原因で、マークはクビになってしまう。
1942年、ミュンヘン出身の若い女性ユンゲはヒトラーの個人秘書の職を得る。それから月日は流れて1945年、第2次世界大戦は大詰めを迎え、ヒトラーはごく限られた身内や腹心の部下たちとベルリンのドイツ首相官邸の地下要塞に逃げ、そこで不自由な生活を送る。敗北の気配が濃くなる中、ヒトラーはまだ反撃のシナリオを熱っぽく語るが次第に部下たちは彼から離反していき、ユンゲは歴史の証人としてその光景を静かに見守る。
第二次大戦下、スイス国境近くにあるドイツ軍の第17捕虜収容所。米空軍の軍曹ばかりが集められた第4キャンプでは、地下通路を掘る脱走計画が極秘裏に着々と進行していた。そしてクリスマス直前のある夜、ついに2人の捕虜が脱走を試みる。しかし、情報が事前に洩れたのか、待ち伏せにあった彼らは射殺されてしまう。どうやら仲間内にスパイがいるらしいと囁かれ、何事にも抜け目なく立ち回るセフトンが真っ先に疑われる。
南北戦争時代のアメリカ。北軍の士官として参軍したネイサン・オールグレン大尉は南軍やインディアンと戦いの中、無関係のインディアン部族を攻撃し、子供たちを撃ち、良心の呵責に悩まされ酒浸りになる。日本の実業家の大村はバグリー大佐を介し軍隊の教授職として雇いに来ていた。当時の日本は明治維新で近代国家建設のために急速な近代的軍備増強が必要だった。多額の報酬に魅せられたオールグレンは、僚友ガントとともに日本に渡り、軍隊訓練を指揮する。
私たちの時代の33年。 ローマのユダヤ州では、ナザレのイエスという名の神秘的な大工が「神の王国」の到来を告げ始め、謙虚な漁師のグループ、使徒たちに囲まれています。 何世紀もの間、ユダヤ人はメシアの到来を待っていました。メシアは、神聖な故郷を解放し、正義に基づいて新しい秩序を確立する摂理的な人物です。 イエスの教えは、彼がメシアであると認識する多くの信者を引き付けます。 状況に驚いたサンヘドリンは、十二使徒の一人であるイスカリオテのユダの助けを借りて、イエスを逮捕しました。 ローマに対する反逆罪で告発されたキリストはポンティウス・ピラトに引き渡されます。
ピューリッツァー賞に輝いたノンフィクションを原作とした社会派映画。クメール・ルージュによる内乱渦巻く1970年代のカンボジアを舞台に、取材にきた米国人記者と現地人助手との絆を描く。
現代のサンフランシスコ。とある部屋で、マスコミでのし上がろうとする野心的な若者クリスが、漆黒の髪の美青年ルイへインタビューを始めたが、その内容は驚くべきものだった。18世紀末の米ニューオリンズ。フランス移民のルイは当時25歳。最愛の妻と娘を亡くして絶望する彼に、美貌の吸血鬼レスタトが近づく。彼は、人間らしく揺れ動く繊細な魂のルイに興味を覚え、永遠の命を共にする伴侶として彼を選ぶ。
1959年9月。ライデル高校の不良少年グループ《T・バーズ》のリーダーであるダニーは3年生になるが、夏休みにバカンスに行った先で恋に落ちた少女、サンディと突然再会して驚く。彼女は父親の転勤で、ダニーの高校に転校してきたのだ。仲間たちの手前、はしゃぎすぎないよう心がけるが、サンディといられることを内心喜ぶダニー。2人は時に気持ちがすれ違いケンカすることもあるが、新たに恋を育んでいく。
ミュンヘン・オリンピックの最中、イスラエル選手団が何者かに襲われた。イスラエル側はテロリストの犯行とみなし、復讐を計画する。暗殺チームのリーダーに任命されたアヴナーは、11人の標的を次々に消していくが……。<スティーヴン・スピルバーグ監督が、1972年のミュンヘン・オリンピックで実際に起きた事件の真相を、事件に関わった人々のコメントや、史実に基づいて映画化した衝撃の問題作。主演にエリック・バナやダニエル・クレイグら実力派俳優が名を連ねるほか、製作陣にはピューリツァー賞やオスカー受賞者などが顔を揃え、作品の質を高めている。国家への忠誠心や家族への愛を描きつつ、世界平和の真意を問うストーリー展開が見事。>
20世紀初頭のアフリカを舞台に、愛と冒険に生きたひとりの女の半生を描いた一大ロマンス。スウェーデン貴族と結婚し、ケニアに渡って来たデンマーク人の令嬢カレン。だがそこには幸せな結婚生活は無く、農場経営も思うように進まない。そんな彼女の前にサファリのガイドを務めている冒険家が現れた……。アカデミー賞7部門受賞。
マリファナ密売で儲けた大金をタンクに隠し、真のアメリカを求めてオートバイで放浪の旅に出る二人のヒッピーを描いたアメリカン・ニュー・シネマの代名詞的作品。元々は馬をバイクに乗り換えた現代の西部劇を目指して創られた作品だが、そこで描き出されたのはドラッグ・カルチャー、余所者への強烈な排他性、そして名ばかりの“自由”という現代のアメリカであった。
出版社勤務の32歳、ブリジット・ジョーンズは禁煙とダイエットを決意する。そんな矢先、気になる上司ダニエルからEメールが届き……。ヘレン・フィールディングの大ベストセラーを映画化したラヴ・コメディ。
人気男優K・コスナーと銀幕初主演のW・ヒューストンが豪華に顔合わせ、ボディガードと彼が護衛する人気歌手の熱愛を描き、サントラも大ヒットしたロマンティックサスペンス。 要人護衛のプロであるフランクは、何者かの脅迫を受けるようになったシングルマザーの人気歌手レイチェルを守る仕事へ。彼女の豪邸に住み込みで働くようになったフランクは当初、レイチェルから煙たがられるが、ある非常事態でフランクは体を張ってレイチェルを守り抜く。以後、フランクとレイチェルは互いに好意を抱き合うように。執拗な脅迫に対し、フランクは自分の父親が住む地方の家にレイチェルとその家族をかくまうが……。
フロリダ。高校の人気教師サムが、教え子のケリーからレイプされたと訴えられ、裁判が開かれることに。だがケリーのクラスメイトのスージーの証言によって事件はケリーの狂言だと暴露され、サムが多額の慰謝料を手にして裁判は終結する。それに不審を抱いた刑事デュケは再捜査に乗り出すが、実はサムはケリーやスージーと裏で手を組んでいたのだった。しかも事態は、その後も意外な方向に突き進んでいく。