勝新太郎が盲目の居合抜きの達人・座頭市を演じ、彼の代表作となった人気シリーズの第1作。博打のツボ振りと居合抜きの達人である盲目の男・座頭市は、下総飯岡の貸元・助五郎の食客となる。市は肺を患う浪人・平手造酒と知り合い友情の念を抱くが、平手は助五郎と対立する笹川一家の食客だった。やがて市と平手は、運命的な対決へと導かれていく。
“失敗は死”という宿命を背負いながらNo.1の地位を目指す殺し屋たちの姿を描く。宍戸錠演じる、炊き立てのご飯の匂いを嗅いで恍惚となる殺し屋など、全編に緊張感と笑いを孕む異色のハードボイルド。鈴木清順監督唯一無二の問題作。 プロの殺し屋NO.3にランクされている花田五郎は、昔の仲間・春日の頼みで報酬五百万の仕事の片棒を引き受けた。依頼主は藪原と言い、ある組織の幹部を護送するのが仕事だった。ハイウェイで、後を追うようについてくる車に花田は銃を握りしめ、春日は汗びっしょりでハンドルをにぎった。だがその車は、何事もなく追い抜いていった。後部座席の男は、顔色ひとつ変えず悠然と煙草をふかしている。花田と春日は男の正体を知らなかったが、この男こそNo.1の殺し屋・大類進だった。車が山道にさしかかったころ、花田たちは突然銃弾の嵐を浴びた。大類の命を狙うNo.2の佐倉とNo.4の高らの一味だった。春日は高の銃弾の前に倒れ、高も春日の捨身の一発に倒れた。佐倉と一対一の対決の末、花田は佐倉を射止めた。残った一味の連中は、大類の銃弾の前に屍の山を作った。その見事な腕前に花田は愕然とした。大類を無事目的地に送り家に戻った花田は、妻・真実との愛欲に狂った。ある日、ふたたび薮原から殺しの依頼がきた。四人殺ってほしいという注文に、花田は自分の持つ最高のテクニックで次々と消していった。あと一人で今度の仕事は完了だ。そんなとき花田の元へ美沙子という女が訪ねてきた。最後の一人の殺害に手間どっている花田に、藪原が使者として寄こした組織の殺し屋の一人だった。最後の一人の殺害チャンスがなかなかつかめず、美沙子が連れ出したときに狙うという非常手段に出た。だが結果は、失敗した。殺し屋に失敗はゆるされない。花田は組織から命を狙われるようになった…。
潜入捜査官“モグラ”として広域指定暴力団・数寄屋会に潜り込み、極道の世界にさらに潜っていく玲二。ある日、警視庁組織犯罪対策部のエースとして、正義感あふれるエリート警官・兜が就任し、数寄屋会とつながる玲二を目の敵にする。そして玲二に会長の轟から、極悪非道のチャイニーズマフィア、仙骨竜をたたきのめすという大きなミッションが与えられ、玲二は轟の娘・迦蓮のボディーガードとして会長の家に住むことになる。
少年チャンピオンでの連載終了後も根強い人気を誇る高橋ヒロシのコミック「クローズ」をオリジナルストーリーで実写映画化。原作より過去に遡り、不良たちが集まる鈴蘭男子高校で勃発した史上最大の抗争を描く。幾つもの派閥が勢力争いを繰り広げている鈴蘭男子高校。現在の最大勢力は、3年の芹沢が率いる一派だ。そこに鈴蘭制覇を狙う転入生・滝谷が現われ……。鬼才・三池崇史がメガホンを取り、小栗旬、山田孝之、黒木メイサら豪華キャストが集結。
親にもツキにも見放され、電車賃もない龍彦が新宿にやって来る。彼はチンピラに絡まれ、大乱闘になったところを真虎に助けられ、水商売で働く女性のスカウトをやってみないかと誘われる。真虎が所属するバーストの一員となった龍彦は仕事に励むが、敵対するライバル会社ハーレムで次第に頭角を現わしてきた秀吉に何かと付け狙われる。ある日、龍彦は借金の肩代わりをした店長から乱暴を受けながら働く風俗嬢アゲハと出会う。
さすらいの旅を行く旭が神戸から鹿児島に舞台を移して、大いに歌い大いに暴れまくる娯楽アクション。「あいつ」シリーズ第二弾。 鹿児島市内の小さなバーに、既に死んだと思われていた都築がギター片手にひょっこり姿を現した。「兄貴!」かねてから都築の行方を捜していた流しの相棒・熊五郎は思いがけない対面に大喜び、早速自分の下宿先へと案内した。都築は元々日本各地に勢力を誇る組織暴力団の幹部だったが、その世界から足を洗いたいと願い出たため、ボスである瀬戸内から凄絶なリンチを受けて神戸沖へ沈まされた。しかし、たくましい生命力で何とか生き延びたのだった。九州の新天地で新たにやり直す、そんな都築のホッとした思いも束の間、熊五郎の口からこの街もままならないことを知った。解散したはずの瀬戸内率いる暴力団の九州支部が次第に息を吹き返しつつあるというのだ。ハジキをギターに持ち替えて堅気を誓った都築だったが、善良な市民が暴力を振るわれている光景には我慢ならなかった。そんな葛藤を抱えている頃、都築は思いがけない女性に再会した。神戸で一時は情を燃やし合った歌手の弓恵である。しかし弓恵の表情はどことなく暗く、それには都築も関係するある理由があった。