1980年代初頭、シチリアではマフィアの全面戦争が激化していた。パレルモ派の大物ブシェッタは抗争の仲裁に失敗しブラジルに逃れるが、残された家族や仲間達はコルレオーネ派の報復によって次々と抹殺されていった。ブラジルで逮捕されイタリアに引き渡されたブシェッタは、マフィア撲滅に執念を燃やすファルコーネ判事から捜査への協力を求められる。麻薬と殺人に明け暮れ堕落した犯罪組織コーザ・ノストラに失望していたブシェッタは、固い信頼関係で結ばれたファルコーネに組織の罪を告白する決意をするが、それはコーザ・ノストラの ”血の掟” に背く行為だった……。仁義なき抗争の果てに、名誉ある男の美学を貫こうとブシェッタが下した決断とは−−。
「息子のまなざし」「ある子供」のダルデンヌ兄弟が、国籍を取得するため偽装結婚をした移民女性を主人公に描く感動のヒューマン・ラブストーリー。偽りの結婚生活の中で思いがけず情が移り始めたことで生まれる葛藤と断ち切れない闇社会との関係に追いつめられていくさまを大胆な構成でサスペンスフルに描き出していく。主演は新星アルタ・ドブロシ、共演に「ある子供」のジェレミー・レニエ。 アルバニアからベルギーにやって来た女性、ロルナ。同郷の恋人とこの地でバーを開くことを夢見る彼女は、この国の国籍を取得するため闇のブローカー、ファビオの手引きで麻薬中毒の青年クローディと偽装結婚をする。最初は疎ましく思いながらも、自分を慕い懸命に麻薬から足を洗おうと苦しむクローディの姿に、いつしか特別な感情が芽生え始めるロルナだったが…。
偏執狂的なティベリウス皇帝の死後、その後継者カリグラが権力を掌握し、帝国を狂気と堕落の血なまぐさいスパイラルに陥れる。