かつて教師をしていたドーラは、今はリオデジャネイロの中央駅で代筆業を営んでいる。字の書けない人のために手紙を書くのが彼女の仕事だが、次第に何の感情も持たないようになり、その手紙を実際に出すことはほとんどなくなっていた。

けい子は引っ越しの際、子供は12歳の長男の明だけだと嘘をつく。実際子供は4人いて、彼らは全員学校に通ったこともなく、アパートの部屋で母親の帰りを待って暮らしていたが……。   <解説>  主演の柳楽優弥が史上最年少の14歳という若さで、2004年度カンヌ国際映画祭主演男優賞に輝いた話題作。『ディスタンス』の是枝裕和監督が実際に起きた、母親が父親の違う子供4人を置き去りにするという衝撃的な事件を元に構想から15年、満を持して映像となった。女優初挑戦の、YOU扮する奔放な母親と子役達の自然な演技も秀逸。母の失踪後一人で弟妹達の面倒をみる長男の姿は、家族や社会のあり方を問いかける。

高名な精神科医のマルコムは、かつて担当していた患者の凶弾に倒れてしまう。リハビリを果たした彼は、複雑な症状を抱えた少年・コールの治療に取り掛かる事に。コールは常人には無い特殊な“第6感”、死者を見る事ができる能力を持っていた。コールを治療しながら、彼によって自らの心も癒されていくマルコム。そして彼には予想も付かない真実が待ち受けていた・・・。

1860年、南北戦争に揺らぐジョージア州タラの地に生きる美しいヒロイン、スカーレット・オハラ。激情に突き動かされ愛に生きた彼女の半生を描いた、マーガレット・ミッチェルのベストセラー小説を映画化。

小太りの眼鏡っ子、オリーヴの夢は美少女コンテストで優勝すること。地方予選で繰り上げ優勝した彼女は、独自の成功論に取りつかれる父リチャードや母のシェリル、自殺を図ったゲイの伯父フランクらと車で決勝大会の会場を目指す。

1950年。第二次世界大戦の終結による満州国の崩壊と国共内戦の終結により、共産主義国である中華人民共和国の一都市となったハルビン駅の構内。5年間にわたるソビエト連邦での抑留を解かれ、中華人民共和国に送還された「戦犯」達がごった返す中で、列から外れた1人の男が洗面所で自殺を試みる。男は監視人の手により一命を取り留めるものの、薄れ行く意識の中で幼い日々の頃を思い出していた。この男こそ清朝最後の皇帝にして満州国の皇帝、「ラスト・エンペラー」と呼ばれた愛新覚羅溥儀その人であった。

若い外科医の妻セブリーヌは、外見は貞淑な女性だったが、内面には激しい情欲が渦巻いていた。淫らな妄想に駆られたあげく、彼女は、昼間だけの娼婦として欲望に身をまかせるようになる……。

19世紀の半ば、スコットランドからニュージーランドへ写真結婚で嫁ぐエイダ。旅のお供は娘のフロラと一台のピアノ。エイダは6歳の時から口がきけず、ピアノが彼女の言葉だった。夫のスチュアートはそのピアノを重すぎると浜辺に置き去りにし、原住民に同化している男ベインズの土地と交換してしまう。ベインズはエイダに“ピアノ・レッスン”をしてくれればピアノを返すというが……。

巨匠ロバート・アルトマンによる傑作人間群像劇。ロス郊外の住宅地を舞台に、10組22人の男女の喜怒哀楽に満ちた日常が、複雑に絡み合いながら展開していく。ティム・ロビンス、ジュリアン・ムーアら豪華スターが多数出演。

処女作1作を残して文壇を去った幻の作家と、秘めた文学の才能を持つ少年との出会い……。感動を呼んだショーン・コネリー主演作。監督は『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』のガス・ヴァン・サント。 バスケットボールのプロ選手を目指す、ブロンクスに住む16歳の高校生ジャマール。彼には隠れた文学の才能があった。偶然か運命の導きか、彼が見つけたのは40年前ピューリッツァー賞に輝いた処女作一作だけを残して文壇から消えた幻の大作家、フォレスターだった。少年に文学の才能を見出した大作家は彼の導き手となると同時に、自らも、心閉ざして生きてきた人生に向き合うことになる・・・。

カリフォルニア州ミラマー海軍航空基地。そこにF-14トムキャットを操る世界最高のパイロットたちを養成する訓練学校、通称“トップガン”がある。若きパイロットのマーヴェリックもパートナーのグースとともにこのトップガン入りを果たし、自信と野望を膨らませる。日々繰り返される厳しい訓練も、マーヴェリックはグースとの絶妙なコンビネーションで次々と課題をクリアしていく。しかしライバルのアイスマンは、彼の型破りな操縦を無謀と指摘する。その一方で、マーヴェリックは新任の女性教官チャーリーに心奪われていく。

地球温暖化が進んで一部の海に近い土地が沈み、妊娠・出産に厳しい許可制度がしかれ、人間の代わりに多くの資源を必要としないロボットが活躍する未来。その時代に人間と同じ愛情を持つ少年型ロボットとして開発されたデイビッドは、彼を製作したロボット製造会社の社員、ヘンリーとその妻モニカの元へ試験的に送られる。夫妻には不治の病を持つ息子のマーティンが居たが、現在は冷凍保存で眠っていて目覚める保証はなく、実質的に子供がいないのと同じだった。

互いに大事な人を殺し、運命的に出会ったふたりの女の子。意気投合し、あてのない逃避行の旅に出る。現金や銃を強奪し、男を誘惑してセックスしては殺していく“無敵のガールズ”ナディーヌとマニュの行き着く先は…。