カメラマンのジェフは足を骨折し、ニューヨークはグリニッチ・ヴィレッジのアパートで療養中。身動きの取れない彼にとって退屈しのぎの楽しみは、窓から見える中庭と向いのアパートの住人たちを眺める事だけ。だが、その中で、セールスマンの夫と激しい口論をしていた病床の妻の姿が見えなくなった事に気づいた。セールスマンの様子を窺う内に、ジェフはその男が女房を殺したのではないかと推測、恋人のリザと看護人ステラの協力を得て調査を始めるのだが……。
平安時代、羅生門の下で雨宿りをする下男(上田吉二郎)相手に、旅法師(千秋実)と杣売り(志村喬)が奇妙な話を語り始める。京の都で悪名高き盗賊多襄丸(三船敏郎)が山中で侍夫婦の妻(京マチ子)を襲い、夫(森雅之)を殺害したという。だが、検非違使による調査が始まると、盗賊と妻の証言はまったく異なっており……。
シュタージ(国家保安省)の局員ヴィースラー(ウルリッヒ・ミューエ)は、劇作家のドライマン(セバスチャン・コッホ)と恋人で舞台女優のクリスタ(マルティナ・ゲデック)が反体制的であるという証拠をつかむよう命じられる。ヴィースラーは盗聴器を通して彼らの監視を始めるが、自由な思想を持つ彼らに次第に魅せられ……。
クリスマス・イブの夜、LAのハイテクビルを最新兵器で武装した謎のテロリスト集団が襲う。彼らの要求を拒んだ重役達は即座に射殺。なすすべも無く怯える人質たち。ビルの中にいた非番警官ジョン・マクレーンは外部との連絡が一切遮断された中、ただ一人命をかけた闘いを挑んだ!
ロッキー山脈の麓に孤立する村ドッグヴィル。ある日この村の近く、ジョージタウンの方向から銃声が響いた。その直後、村人の青年トムは助けを請う美しい女性グレースと出会う。間もなく追っ手のギャングたちが現われるも、すでに彼女を隠し、その場を切り抜けるトム。彼は翌日、村人たちにグレースをかくまうことを提案した。そして、“2週間で彼女が村人全員に気に入られること”を条件に提案が受け入れられる。そうしてグレースは、トムの計画に従って肉体労働を始めることになるのだが…。
米国ニュー・イングランド地方、アミティの小さな海水浴場でひとりの少女が鮫に襲われ、命を落とす事故が。警察署長のブロディは次なる犠牲者が出ぬよう、遊泳禁止を決定しようとするが、海水浴客がいなくなって町が不況に陥ることを恐れた市長の反対で失敗に。すると、今度は少年が犠牲になってしまう。ブロディは意を決して鮫を退治しようと、海洋学者フーパーや鮫狩りの専門家クイントとボートに乗り込み、海に出る。
ある日、何の理由もなしに、鳥たちが人間を襲い始めた……。たった一つのシチュエーションをもとにあらゆる恐怖を引き出した、ヒッチコックのサスペンス・ドラマの傑作。
カンヌ映画祭グランプリに輝いたコッポラの意欲作。プロの盗聴屋が次々と他人のプライバシーを侵し、盗聴を繰り返す作業を克明に描いていく。しかし、やがて“自分も盗聴されている”という脅迫観念に陥った主人公は、孤独と狂気の日々に没入していく・・・。大都会に住む現代人の不安感を象徴的に描いた作品。 サンフランシスコで盗聴を職業としているハリーは、依頼を受け、公園を歩くカップルの会話を盗聴する。ハリーは盗聴した会話に「殺される」ということばを聞き取り、やがて事件に巻き込まれていく…。
ヒッチコックが、イギリス時代の自作「暗殺者の家」をリメイク。あるフランス人の死に立ち会ったベンは、断末魔の男の口から某国の首相暗殺計画を知らされる。やがてベンの口を封じるため、彼の息子が誘拐されてしまう。ベンと妻のジョーは、暗殺者がひそむ教会へと乗り込んでいく……。D・デイの歌う“ケ・セラ・セラ”が非常に効果的に使われるサスペンス・スリラーの傑作。
スタンフォード大学心理学部ではある実験をするため、被験者となってくれる男性を公募した。集まった20名ほどの被験者は無作為に「看守役」と「囚人役」に分けられ、学内に設けられた模擬刑務所に収容された。初めはそれぞれの役を演じるだけの簡単なアルバイトと誰もが考えていた。しかし、実験が進むうち、「看守役」の攻撃的な振る舞いはどんどんエスカレートしていく。それに対して、「囚人役」は卑屈に服従するのみで、まったく抗議できなくなっていく。いつしか、模擬刑務所内は単なる実験の枠組みを越えて、もはや誰にも制御不能の状態に陥っていく……。
NYからギリシャのアテネに向かっていた豪華客船ポセイドン号が、海底地震による大津波に飲まれて転覆。その惨状とともに生き残った船客の脱出劇を描いた、ロナルド・ニーム監督による傑作パニック巨編。
霧の都・ロンドン。テムズ河に女性の全裸死体が浮かんだ。今回も犯行手口は縞柄のネクタイによる絞殺。市民は姿なき殺人鬼の相次ぐ凶行に震え上がっていた。そんな折、元妻を殺され容疑者になってしまったリチャードは、友人のラスクに助けを求めるが…。
主人公ジョニー・リコは、高校卒業後地球連邦軍に入隊して宇宙戦艦のパイロットを志望するカルメン・イバネスに憧れ、両親の反対を押し切って軍に入隊。優秀なカルメンは艦隊アカデミーへ、超能力者の友人・カールは情報部へ配属されるが、リコは機動歩兵隊へ配属され、訓練キャンプでしごかれる日々を送る。訓練中、自らの判断ミスにより同期一人を殉職させる事故を起こしたことで、一旦は軍隊をあきらめようとしたリコだったが、奇襲攻撃で故郷ブエノスアイレスが壊滅したため機動歩兵に復帰し、宇宙での戦いに加わる。
ルーブル美術館の館長が殺され、宗教象徴学の権威ラングドン教授に捜査協力が依頼される。遺体はダ・ヴィンチの素描「ウィトルウィウス的人体図」を模した姿勢を取らされ、周囲には暗号が記されていた。担当のファーシュ警部は、暗号が“ラングドンを捜せ”と示していたことから教授を疑うが、館長の孫ソフィーは教授の無実を信じ、彼を現場から逃がす。2人は警察に追われながら、暗号の真意と真犯人を捜し始める。
元警察官のブライアンは各地を逃亡しつつ流れ着いた先のマイアミで、ストリートレーサーとしてカリスマ的存在になっていたが、ある夜のレース後に、警官隊によって連行されてしまう。連行先のロサンゼルスでの強盗団捜査の指揮を執るFBI捜査官・ビルキンスの指示によるものであった。 過去の免罪の見返りとして麻薬組織の囮捜査を強要されたブライアンは、旧友のローマン・ピアースをパートナーとして捜査に乗り出すのだった。
恋人に振られ傷心のヨーンがある日仕事から帰宅すると、隣室の美人から家具を動かしてほしいと声を掛けられる。彼女は姉妹で住んでいて、初対面にもかかわらず彼の日常を把握しているかのごとく謎めいた発言を繰り返し、姉アンネの留守中、暴行された過去を持つ妹キムはヨーンを誘惑。姉妹の不可解な言動に振り回され、ヨーンの日常はゆがみ始めていく。
巨大人食いサメが街を襲撃してから3年。ようやく活気を取り戻したかに見えた海水浴場・アミティに、再び忍び寄る大きな影が……。海洋パニック映画『ジョーズ』のシリーズ第2弾。