「アート・アニメーションの神様」として世界中のアニメーターたちから敬愛されるロシア人アニメーター、ユーリー・ノルシュテイン監督が、自身の記憶を色濃く反映させながらつづった映像叙事詩。トルコの詩人ナジム・ヒクメットの同名の詩をモチーフに、ロシア子守唄に出てくる狼の子が狂言回しとして登場。幼少時の戦争体験などノルシュテイン監督自身の様々な記憶を散りばめながら、モーツァルトとバッハの旋律に乗せて、時にユーモラスに、時に悪夢的に描き出す。その完成度と芸術性の高さから世界各地の映画祭で絶賛され、ノルシュテイン監督を代表する一作となった。

南仏の片田舎、腕白盛りの5人の少年たちが揃って憧れるのは、美しい年上の娘ベルナデッド。木漏れ日の中を自転車で颯爽と往く彼女を、彼らは無心に追うが、ある日、恋人ジェラールと抱擁する彼女を見て嫉妬心を疼かせた。ジェラールは登山に行き、彼らはいたずらに絵葉書を彼女に送りつける...