第二次世界大戦後のイタリア、ローマ。 2年間職に就けなかったアントニオ・リッチは、職業安定所の紹介で役所のポスター貼りの仕事を得る。仕事に就くためには自転車が必要だと言われるが、生活の厳しいアントニオは自転車を質に入れていた。妻のマリアが家のベッドのシーツを質に入れ、その金で自転車を取り戻す。新しい職に浮かれるアントニオを見て、6歳になる息子のブルーノも心を躍らせる。 ブルーノを自転車に乗せ、意気揚々と出勤するアントニオ。しかし仕事の初日、ポスターを貼っている最中に自転車を盗まれてしまう。警察に届けるも「自分で探せ」と言われる始末。自転車がなければ職を失う。新しい自転車を買う金もない。アントニオは自力で自転車を探し始める。
イタリア、ポー河沿いのレストランを夫と営むジョヴァンナ(クララ・カラマイ)は、ある日店に現れた男ジーノ(マッシモ・ジロッティ)に魅せられる。まもなく関係を結んでしまったふたりは、やがて夫を殺すべく計画を実行に移すが…。
ドイツのフランス料理店で働く一流シェフのマーサは、いつも料理のことばかり考えている神経質な女性。しかも人間関係が苦手ゆえ、お客を怒らせることもしばしばだった。そんなある日、姉の突然の訃報を知らされたマーサは8歳の姪リナを引き取り、彼女の父親が見つかるまで一緒に暮らすことに。姉の死後しばらく店を休んでいたマーサが職場に復帰すると、陽気なイタリア人シェフのマリオが彼女の代役を務めていた。
マンハッタンの高級レストランで料理長を務めるケイト(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)は、ある日、姉を交通事故で失い、残されためいのゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)を引き取ることに。一方、仕事場には、ケイトとは正反対の性格の陽気な副料理長ニック(アーロン・エッカート)が新たに雇われる。