第1次大戦がはじまってまもない、ドイツのある町。群衆の歓声に送られて、戦場へ向かう大部隊が進軍してゆく。学校の教室では、老教師が生徒に愛国心を説いていた。情熱に駆り立てられた若者たちは、ただちに出征を志願するが、前線は飢えと死の恐怖だけの毎日だった。

大岡昇平の同名小説を、和田夏十が脚色し市川崑が監督した反戦映画。病院にも部隊にも見放された田村は、フィリピン戦線のレイテ島をさまよっていた。同じように敗走している仲間と病院の前で合流するが、その病院が砲撃を受けたため、田村は一人で逃げ出す。食べるものもなく、仲間を失った田村は、草を食べて生き延びていた。やがて生き別れたかつての仲間である永松と安田と再会。二人は殺した味方の兵士を“猿”と称し、その肉を食べていた…。

1957年11月。フランスの港町シェルブールにある傘店のひとり娘、ジュヌビエーブは、近所で働く青年ギーと強く愛し合う仲だ。しかし、非情にも軍からの召集令状がギーに届き、ギーが2年間の兵役に旅立つ前日、2人は初めて関係を結ぶ。やがてジュヌビエーブの母親は店の経営難を乗り切るため、娘を宝石商に紹介。そこで結婚話がまとまってしまうが、実はジュヌビエーブのお腹の中にはギーの子どもがいた。

ボスニアの戦争犯罪者を捕らえるという大胆な計画を立てた若きジャーナリスト、経験豊富なカメラマン、そして信頼を失った記者は、国連代表が彼らをCIAの殺し屋集団と勘違いしたことで、急速にコントロールを失っていく。

デミ・ムーア製作・主演で新たなヒロイン像を描いた、リドリー・スコット監督作。女性上院議員の政治的策謀から、海軍特殊部隊の特訓に挑む女性将校の姿を描く。デミ・ムーアが髪を短く刈り上げ、鍛え上げた肉体でこなしたリアルな特訓シーンは圧巻。海軍情報部に勤務する女性将校オニール大佐は、男性と平等な実戦訓練を強く望んでいた。そんな彼女に千載一遇のチャンスが訪れる。それは屈強な男たちでさえ60%以上が脱落する過酷な特訓プログラムに参加することだった...。

第四次中東戦争の最中、イスラエル空軍に所属する1機のA-4が戦術核爆弾を搭載して基地を離陸するが、飛行中にアラブ連合軍の2K12地対空ミサイルによって撃墜される。パイロットは死亡し、機体も空中で大破するが、搭載されていた戦術核は原形を留めたまま砂漠の砂中に埋もれてゆく。 それから月日は流れ、ロシアで前大統領が急死しチェチェン紛争に関して強硬姿勢も辞さない新大統領ネメロフが就任し、米ロ両国の緊迫した関係を改善するため米国はCIAの長官キャボットとその補佐のジャック・ライアンをロシアに派遣する。しかし、両国の間で生じた相互の不信はぬぐえず、これを利用したネオナチやKKKを中心とした勢力が戦争を起こそうと策動を始めた。

ネヴィル・シュートの終末SFの古典『渚にて』は59年にグレゴリー・ペック主演で映画化されたが、今回は舞台となるオーストラリアの製作で長編TVムービーとしてリメイクされた。21世紀初頭、アメリカと中国の間で起きた核戦争は北半球を壊滅しただけでなく、残る南半球にも放射能の脅威を残した。唯一生き延びた米原潜の一行は最後の楽園となったオーストラリアに上陸するが、再び出航の命令が下る。北半球のどこかから正体不明のメールが送られてきたのだ。だが、万に一つの可能性を求めて北上する彼らの前には、忌むべき核の戦禍が広がっていた……。

大統領候補である共和党の上院議員が、懐疑的なテレビレポーターに1時間にわたってインタビューし、アフガニスタンでの勝利のための戦略を詳しく説明する。アフガニスタンの尾根で待ち伏せされた2人の特殊部隊が、タリバン軍が迫ってくる中で救助を待つ。カリフォルニアの大学の政治学教授が、学生に再会を求める。