失踪したベストセラー・ホラー作家サター・ケイン。彼の行方を追う保険調査員のトレントは、アシスタントを伴い、地図に出ていない田舎町を目指して車を走らせる。町に近づくと、子供がだれ一人いない深夜に少年が自転車に乗って走るのとすれ違ったり、後に老人が同じ自転車に乗って走っていたり、夜だったのがトンネルを抜けると朝になっていたりと不思議な体験をする。絵の中の枯れ木が違うものに変容したり、愛想のいいお婆さんが悪鬼だったりと、小説が現実を浸蝕する悪夢の世界に巻き込まれていく。

マサチューセッツ州の某大学の脳外科医ヒルの研究室で助手を務めるハーバート・ウェストはある日、死体を蘇生させる血清の発明に成功する。 ハーバートは血清の信用性を確かめるため、同僚のダンと共に死体置場で実験を試みるが、ゾンビとなって暴れだす死体の噂を聞きつけてやって来た学長のホルジーを殺してしまう。ハーバートとダンが血清でホルジーを生き返らせたところ、彼は狂暴なゾンビと化す。 さらに、ハーバートの血清の技術を奪おうとして彼に殺され、実験台にされていたヒルもゾンビと化して暴れ出したため、事態は混乱していく。

マサチューセッツ州アーカム、ミスカトニック大学医学部附属病院には、未だ懲りる事無く死体蘇生に勤しむウェスト医師、そして不承不承協力するケイン医師の姿があった。彼は単なる死体蘇生を越え、死体から新たな生命を生み出そうと実験を続けていたのだ。だが、ウェストのぞんざいな計画と行動が、彼らを少しづつ危険に追い詰めていく……。前作がH・P・ラヴクラフトの『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』にまずまず基づいたと言える内容だったのに対し、「2」は完全にオリジナルのエピソードである。