タジキスタンの田舎町に母親と暮らす盲目の少年コルシッドは10歳。物を触って音を感じる彼は一人音の世界に生き、美しい音を求めて道に迷うこともしばしば。美しい少女ナデレーは毎日、調律師である彼を楽器職人の工房まで送り届けていた。ある日、コルシッド親子は家賃の滞納で家を追い出されそうになり、母親は親方へ借金を頼むよう彼に言付けるが、バスの中で音楽家の演奏に聞き惚れた彼はまたも仕事に遅れ、とうとうクビになってしまう。

ソウルの大学で不祥事に巻き込まれ、片田舎の講師として赴任してきた教授ハッキュ (チョン・ウソン)は、退屈な毎日に辟易していた少女ドク(イ・ソム)と、 激しい愛に溺れる。しかし、ハッキュは復職することになり、ドクに手切れ金を渡して別れよとする。時を同じくし、ハッキュのうつ病の妻は、娘の前で自殺してしまう― 8年後、ハッキュは作家として名声を浴び放蕩な日々を送っていたが、高校生になった娘のチョン(パク・ソヨン)は母親の自殺が父親のせいだと思い憎しみを抱いていた。ハッキュは病気で徐々に視力を失って行く。全てを失いかけたハッキュの前に現れた女セジョン。目がほとんど見えないハッキュはセジョンがドクだとは気づかず依存していく。ドクなしでは何もできなくなってしまったハッキュ、そして二人の関係に気づき嫉妬をするチョン。三人の危険な関係の中、ついに全てを手中に収めたドクは、ハッキュを破滅に導くが…