チャップリンがアドルフ・ヒトラーの独裁政治を批判した作品で、ヒトラーとナチズムに対して非常に大胆に非難と風刺をしつつ、ヨーロッパにおけるユダヤ人の苦況をコミカルながらも生々しく描き、ニューヨーク映画批評家協会賞で主演男優賞を受賞した。 またこの作品は、チャップリン映画初の完全トーキー作品でもある。 1918年の第一次大戦末期、トメニアのユダヤ人一兵卒チャーリーは飛行機事故で記憶を失い入院する。それから数年後のトメニアは独裁者アデノイド・ヒンケルの天下で、ユダヤ人掃討の真っ最中。そんな折、退院したチャーリーは生まれ育ったユダヤ人街で元の床屋の職に戻る。親衛隊の傍若無人ぶり、特にそれが恋人ハンナに及ぶに至り、彼は勇猛果敢かつ抱腹絶倒のレジスタンスを開始。それがどういうわけかヒンケル総統の替え玉を演じさせられることになり……。

第二次大戦のアフリカ戦線で活躍したアメリカの将軍、ジョージ・パットンを描いた伝記的戦争ドラマ。優れた戦略家であるとともに、数々の奇行の持ち主とされたパットン将軍を、G・C・スコットが好演。ロンメル率いるドイツ軍との戦いが見どころ。

大戦中のヨーロッパ戦線を舞台に、連合軍のならず者たちが繰り広げるアクション・コメディ。連合軍のアメリカ兵ケリーは、捕虜の敵軍将校から、とっておきの情報を引き出した。それは、ドイツ軍占領下のフランス銀行に千万ドル単位の金の延べ棒が保管されているということ。彼は早速ビッグ・ジョーら仲間を集めて金塊の強奪計画を練り、現地へ出発する。奇襲作戦などで敵の防衛網をくぐり抜けていくケリーたちは、次々に味方を失いながらも戦線を突破。そして、ついに戦車で厳重ガードされた目的の銀行へ辿り着き、金の延べ棒をめぐって激しい攻防戦が開始されるのだが…。

1943年、第二次世界大戦真只中のアメリカ。プロ野球選手たちも次々と戦場へ駆り出され、大リーグの運営は危機を迎えていた。オレゴンの片田舎に住むソフトボール・リーグ選手、ドティ・ヒンソンとキット・ケラーの姉妹のところへ、ある日プロ野球のスカウトマンが訪ねてきて、近く発足する全米女子プロ野球リーグに参加しないかと誘う。

第二次世界大戦下、地中海の小島にある米軍基地では、相次ぐ戦争に嫌気がさした兵士たちが戦地から逃げ出す画策を計画していた……。アラン・アーキン主演、戦争の不条理さを風刺したブラック・コメディ。

1943年、ヒトラーはドイツ軍スタイナー大佐に、イギリスのチャーチル首相誘拐計画“イーグル作戦”の命令を下す。それはチャーチルがイギリスの保養地スタドリーで静養するタイミングを見計らって実行せよ、というものだった。作戦にはIRAのデヴリンも加わり、ポーランド軍に扮したスタイナーら16名の精鋭が現地に降り立つ。だが、アクシデントで正体がばれ、米兵との交戦の末になんとかスタイナーは窮地を逃れる。

“ザ・フー”の傑作ロック・オペラの映画化で、舞台での上演を想定して製作したレコードが大元。先の大戦で空軍パイロットの夫に先立たれ、ノーラは息子トミーと訪ねた夏のキャンプのガイド、フランクと再婚。が、ある夜、顔にひどい火傷を負い突如帰還した前夫に錯乱したフランクは彼を殴り倒し、それをトミーに見られてしまう……。