0歳でスコットランド女王、16歳でフランス王妃となったメアリー・スチュアートは、未亡人となった18歳にスコットランドへ帰国し王位に戻り、女王エリザベスⅠ世が統治する隣国イングランドの王位継承権を主張する。恋愛、結婚、出産を経験し、若く美しく自信にあふれたメアリーに複雑な想いを抱くエリザベス。誰よりも理解し合えたはずの孤独な若き女王たちは、従姉妹でありながら恐れ合い、それぞれ陰謀渦巻く宮廷の中で運命に翻弄されていくのだった…。

エリザベス1世の統治する16世紀末のロンドン。女王の側近であるセシル卿は、大衆を扇動するとして当時隆盛を誇った演劇に対する弾圧を強めていた。一方、女王の後継問題でセシル卿と対立するオックスフォード伯は、まさにその演劇の力で政敵を失脚させようと考えていた。文才に長けた伯爵は、セシル卿に投獄された気鋭の劇作家ベン・ジョンソンを解放し、自らが記した戯曲をベンの名で上演するよう命じるのだが……。