野ネズミのミセス・ブリスビーは、子供たちとともに牧場に暮らしていたが、種まきの時期が近付いたため引っ越しを考えていた。ところが息子のティモシーが肺炎になり、最低3週間は安静が必要になると診断される。しかし、人間たちが種まきをはじめたため、困ったミセス・ブリスビーが大フクロウと、カラスのジェレミーに相談したところ、薔薇の茂みの下に暮らす、あるクマネズミの集落を訪れ、そこに暮らすニコデムスに聞いてみてはどうかと尋ねてみた。その集落は、ミセス・ブリスビーの夫であるジョナサン・ブリスビーやその知人である医者ミスター・エイジスの故郷でもあったが、同時に国立保健医学研究所で実験を受けたネズミたちの集落でもあった。

1970年代、サウスボストン。アイリッシュ・マフィアのボスとして同地一帯を牛耳るジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーに、FBI捜査官のジョン・コナリーが接触を図ってくる。彼はFBIと手を組んでイタリア系マフィアを駆逐しようとホワイティに持ち掛け、密約を交わすことに成功。両者の連携によってイタリア系マフィアの勢力は弱まるが、その一方でホワイティは絶大な権力を持つようになる。

サンドラは、パリの小さなアパートで8歳の娘リンと二人暮らしをしながら、通訳者として働いている。父のゲオルグは哲学の教師だったが、病で視力と記憶を失いつつあり、サンドラは別居する母フランソワーズと共に父のもとをたびたび訪ねては介護にあたっていた。育児、介護、仕事で息をつく暇もないサンドラだが、旧友のクレマンと偶然再会し、彼と恋仲になる。彼女は恋にときめく一方で、病を患う父に対するやるせない思いを募らせる。

10歳の少女ジェライザ=ローズは、元ロックスターでジャンキーのパパと同じく、ジャンキーのママと共に暮らしいていた。ある日、オーバードーズでママを亡くしたパパとジェライザ=ローズは、バスに乗ってテキサスにあるお祖母ちゃんの家を目指す。<悲惨な現実を生きる少女ジェライザ=ローズが、少女ならではのイマジネーションを使って、奇妙で不可思議な冒険を繰り広げるファンタジー。アメリカの人気作家ミッチ・カリンの「タイドランド」を、テリー・ギリアムが奇想天外なギリアム版「不思議の国のアリス」に仕上げた。>

現実感の希薄な社会に嫌気が差し、未知のスリルを求めてタイのバンコクにやって来た米国人青年リチャード。安ホテルに泊まった彼はダフィという男性から《ビーチ》の伝説を聞き、その場所を記した地図を受け取る。翌日、自殺したダフィを発見した彼は、地図が本物だと確信し、フランス人カップル、エチエンヌとフランソワーズを仲間にして《ビーチ》を目指す。数々の危機を潜り抜け、彼らは孤島の奥に《ビーチ》を発見する。

キャサリン(グウィネス・パルトロウ)は天才数学者の父(アンソニー・ホプキンス)を亡くし、失意の底にいた。そんな時父の教え子のハル(ジェイク・ギレンホール)が、遺されたノートを見に訪ねて来る。人生に必ず訪れる愛しい者との永遠の別れ。そこから始まる再生のドラマが万人の胸を打つ。撮影の前年に父を亡くしたグウィネスの深い悲しみの演技に圧倒される。『恋に落ちたシェイクスピア』のジョン・マッデン監督と、同作品でアカデミー賞主演女優賞に輝いたグウィネス・パルトロウが再び組んだ感動作。共演は『アレキサンダー』のアンソニー・ホプキンスや、『デイ・アフター・トゥモロー』のジェイク・ギレンホール。