実際に監獄生活を送ったことのある作家ドン・ピアーズの小説を、ポール・ニューマン主演で実写化した映画。器物破損で刑務所入りしたルークは、囚人仲間から慕われる存在になる。ひどい懲罰を乗り越え、彼は何度も脱獄を繰り返し……。

才人スパイク・リー監督が、自身も尊敬する、近代アメリカきっての偉大な思想家であり、キング牧師と並ぶ黒人解放運動のリーダー、マルコムXの生涯を描いた伝記的作品。物語は、マルコムがチンピラだった頃から始まる。若くして窃盗罪で服役し、刑務所の中でイスラム教に改宗、出所ののち彼は、イライジャ・ムハマットの下でブラック・モスレムきっての白人を敵対視する煽動家となる。やがて組織に疑問を感じ、多人種共存の道を探ってメッカを巡礼、そしてあらゆる人種の真の友愛を悟って帰国。そしてアメリカ黒人の解放運動を今までになかった新しい理念によって大きく展開しようとした矢先の1965年2月21日、ハーレムのオーデュボン・ボールルームでの講演中に13発の銃弾を浴びて射殺されるまでの、壮絶な軌跡を克明に追う。原作は、マルコムXが著わし「ROOTS/ルーツ」のアレックス・ヘイリーがまとめた『マルコムX自伝』。D・ワシントンのパワフルな芝居とテンポの良い演出が、この長尺を一気に見せる。

ロンドンに住む会社役員の夫婦はイタリアに車を走らせる。ナポリの別荘を処分するためだ。見かけは仲のいい夫婦だが他人同士も同然。冷え切って夫婦仲は悪化の一途をたどり、離婚に突き進もうとしている。ナポリ観光もちぐはぐな別行動だ。次第に二人の関係は悪化をたどり、離婚へと突き進んでいくが・・・。

車を盗んだ罪で刑務所に入ったポールは、元フットボールの花形選手。看守たちのフットボール・チームに立ち向かうべく、素人だらけの囚人チーム“ミーン・マシーン”を結成する……。ロバート・アルドリッチ監督のスポーツ・アクション。

テキサスで窃盗犯により服役中だった男が脱獄。パトカーをカー・ジャックし、何十台ものパトカーに追跡されながら里子に出された子供の元へ暴走する……。実話を元にしたスピルバーグの劇場用初監督作品。

舞台はシンガポール。刑務所帰りで行き場の無い男の望みは、家族に再会すること。ひょんなことから男が中国人売春婦の用心棒になると、2人は絆で結ばれてゆく。

主婦ミフンは、出版社を経営する夫と小学生の娘と何不自由ない幸せな毎日を送っていた。ところが、そんなささやかな幸せが一瞬にして崩れ去る。クリスマス・イヴの夜、突然女が家にやってきてミフンの前で夫の愛人であること告白したのだった。半年後、一家は自然に囲まれた田舎に引っ越した。しかしあの日以来、ミフンの心には深い傷が残ったままだった。そんなある日、彼女は偶然知り合った青年医師インギュからある提案を持ちかけられる。それは、この夏の間、恋人として過ごし、どちらかが“愛してる”と言ったら終り、という“恋愛ゲーム”だった。