2029年、この25年間で新たなミュータントは生まれておらず、彼らの存在は絶滅の危機に瀕している。かつて「ウルヴァリン」の名で知られていたローガンことジェームズ・ハウレットはテキサス州で運転手として働き、メキシコ国境の向かい側に位置する放棄された製錬工場でキャリバンやチャールズ・エグゼビアと共に暮らしていた。ある日、ローガンはガブリエラ・ロペスから、ローラという名の11歳の少女をノースダコタ州にある「エデン」まで送り届けて欲しいという依頼を受ける。

主人公ハーパー役をポール・ニューマンが演じた、ロス・マクドナルドのハードボイルド小説「動く標的」に基づく大ヒット作。それまでに23本の映画に出演していたニューマンが初めて探偵役に挑み、ハードボイルドジャンルを再燃させた画期的作品である。うだつの上がらない探偵が、ある入り組んだ誘拐殺人事件をきっかけに活躍のチャンスをつかむ。脚本家ウィリアム・ゴールドマンによって粋な会話と新天地ロサンゼルスが“ハーパー流”に見事に脚色されている。資産家の女(ローレン・バコール)、銃を忍ばせる弁護士(アーサー・ヒル)、プールサイドに陣取るジゴロ(ロバート・ワグナー)、酒びたりの元女優(シェリー・ウィンタース)、熱狂的なジャズファン(ジュリー・ハリス)、ハーパーの別居中の妻(ジャネット・リー)、そして(ストローザー・マーティン率いる)“雲の寺”という謎の宗教団体。それぞれが謎を解く鍵を握っているのか? あるいは、ハーパーに向かって引き金を引くのは誰なのか?

“テクノ”と呼ばれる人型ロボットが、一般家庭にまで普及した未来世界。茶葉の販売店を営むジェイク、妻のカイラ、中国系の幼い養女ミカは、慎ましくも幸せな日々を送っていた。しかしロボットのヤンが突然の故障で動かなくなり、ヤンを本当の兄のように慕っていたミカはふさぎ込んでしまう。修理の手段を模索するジェイクは、ヤンの体内に一日ごとに数秒間の動画を撮影できる特殊なパーツが組み込まれていることを発見。そのメモリバンクに保存された映像には、ジェイクの家族に向けられたヤンの温かな眼差し、そしてヤンがめぐり合った素性不明の若い女性の姿が記録されていた……。

大ヒット作「ダーティハリー」を生んだ監督ドン・シーゲル×主演クリント・イーストウッドの名コンビが初めて組んだ作品。 アリゾナの片田舎の保安官補クーガンは、逮捕された凶悪犯の身柄を引き取りに、単身ニューヨークへとやって来る。だが、煩雑な警察組織のやり方になじめずクーガンは、独断で犯人を強引に連行するが、悪党一味の作戦にひっかかり逃がしてしまう。ニューヨーク市警の協力を得られぬまま、怒りが爆発したクーガンの大都会での追跡劇が始まる…。