A・タルコフスキーの作品は様々な映像の断片がコラージュされたようなものばかりである。この「鏡」もまたそうであり、彼の自伝的要素を持つというが、解るような解らないような……。でもその数々の映像はどれもこれもかっこ良く、戦争の記録フィルムらしきものも出てくる。物語などの存在は忘れてただひたすら映像の中で泳ぐような感覚で、なんとも美しい一本だ。
一人の少女を主人公に、彼女が体験する現実と空想の交錯した世界を繊細に描き出した作品。スペインのとある小さな村に「フランケンシュタイン」の巡回映画がやってくる。6歳の少女アナは姉から怪物は村外れの一軒家に隠れていると聞き、それを信じ込む。そんなある日、彼女がその家を訪れた時、そこで一人のスペイン内戦で傷ついた負傷兵と出合い……。
『ブレイド2』や超大作『ヘルボーイ』の成功でハリウッドでも注目を集めるメキシコの異才、ギレルモ・デル・トロ監督がスペインに招かれて撮ったホラー映画。激情型の男を演じたスペインのビッグスター、『オープン・ユア・アイズ』のエドゥアルド・ノリエガや、新星フェルナンド・ティエルブの熱演も見ものだ。ヨーロッパの血塗られた歴史と風土に培われた、怨念のすさまじさが霊を生息させ、さらに恐怖の結末を招く。
スペイン動乱を舞台に、ゲリラ活動に参加したアメリカ人の心情を描いた悲恋ドラマ。E・ヘミングウェイの同名小説をサム・ウッドが映画化。 政府の軍事輸送を阻止するため、鉄橋の爆破計画が練られた。作戦に参加したアメリカ人ロバートは、ジプシーのゲリラに協力を求める。そこでロバートは、美しい娘マリアと出会い、二人は激しく惹かれ合うが……。