第2次大戦末期の1944年6月、ヨーロッパにおいてナチスドイツはロシア東部戦線が膠着状態の中で、米英仏の連合軍がフランス北部に上陸するとの予測が強まり、大西洋岸に地雷や障害物などを埋めて上陸作戦に備えていた。北アフリカから戻ってきた独陸軍B軍団長ロンメル元帥は、イギリスに面した海岸線で地雷の敷設が400万個と聞いて、600万個に増やすよう檄を飛ばしていた。その時ロンメルは「あの水平線の向うに大軍がいる。今か今かと出撃を待っている。しかし一兵たりとも上陸はさせない。あの水際で撃滅させるのだ。上陸する最初の24時間が極めて重要で、その時は連合軍にとっても我々にとっても一番長い日となるだろう。」と語った…
鬼才ポール・バーホーベン監督が、23年ぶりに故郷のオランダでメガホンを取ったサスペンス・ドラマ。1944年、第二次世界大戦時ナチス・ドイツ占領下のオランダ。若く美しいユダヤ人歌手ラヘルは、ドイツ軍から解放されたオランダ南部へ家族とともに逃げようとするが、何者かの裏切りによって家族をナチスに殺されてしまう。復讐のために名前をエリスと変え、ブルネットの髪をブロンドに染め、レジスタンスに身を投じる。そしてナチス内部の情報を探るため、ナチス将校ムンツェに近づき、彼の愛人となることに成功するが…。果たして真の裏切り者は誰なのか?すべての鍵を握る“ブラックブック”とは?
1942年、ソロモン諸島。アメリカ軍は日本軍の駐留するガダルカナル島を、太平洋戦争の重要な拠点と見なしその占拠を図った。ウィット二等兵(ジム・カヴィーゼル)やウェルシュ曹長(ショーン・ペン)をはじめとするアメリカ陸軍C中隊の面々も作戦に参加、彼らを乗せた上陸用舟艇は美しい南洋の孤島に次々と上陸していく。だが一歩ジャングルの奥に足を踏み入れると、そこは紛うことなき戦場であった……。
全米一悪名高きアルカトラズ刑務所を閉鎖に追い込んだ、一人の囚人と彼を支えた若き弁護士の友情を描く、実話の映画化。死刑確実と言われていたアルカトラズ刑務所内で起こった殺人事件を担当することになった若き弁護士ジェームスは、犯人の囚人ヘンリー・ヤングを調べていくうちに彼の有罪に疑問をもつようになっていった。やがて彼はアメリカ合衆国に真っ向から闘いを挑んでゆく……。
第1次世界大戦下のドイツ帝国。プロイセン軍人貴族の家庭に育った青年リヒトホーフェンは、戦闘機部隊に加わり、瞬く間に頭角を現わし始める。正々堂々と戦い、敗者にも手を差しのべる彼の高潔な戦いぶりは敵からも一目置かれ、やがてトレードマークの赤い機体から《レッド・バロン》の異名を全欧中に轟かしていく。だが一方、その名声は軍上層部からプロパガンダに利用され、度重なる親友の戦死も重なり、彼を疲弊させていく。
1980年、ハワイ沖を航行する原子力攻撃空母ニミッツは突如、奇妙な竜巻の襲来を受けたために真珠湾へ引き返そうとするが、そのまま呑み込まれてしまう。嵐は収まったものの、随伴していた駆逐艦が行方不明で無線にどこからも応答がないなどの異常な事態を認識した艦長は、両舷に緊急警戒態勢を発令すると共に、真珠湾への偵察機を発進させる。ニミッツに近づく飛行機をレーダーによって発見し、調査のためにF-14トムキャットを発進させるが、その飛行機はなんと零戦であった。
大統領の友人がクルーザーの中で一家皆殺しにされる。CIA情報担当副長官ジャック・ライアンは、被害者が麻薬組織の金の洗濯係だったことを突き止めた。大統領は密かに組織への攻撃を補佐官に命令する。 CIA作戦担当副長官は密かに特殊部隊をコロンビアに送り込む。麻薬王の情報係コルテズはボスの地位を乗っ取るため補佐官に取引を持ちかけ、攻撃の中止を約束させる。 それを知ったライアンは見殺しにされようとしている隊員たちを救うために現地に向かうが、全ては彼のせいだと聞かされているCIA工作員クラークが殺害命令を受けて待ち構えていた。
1940年夏、ソ連に併合されかけている小国リトアニアの各国大使館や領事館は、相次いで閉鎖されつつあった。同時にナチスの侵略も迫っていた。そんな時期に、命の危険を感じた大量のユダヤ難民が、安全な第三国へ逃れようと日本領事館に殺到する。ビザを発行してくれるのはもはや日本領事館しか残っていないのだ。領事代理の杉原千畝は本国外務省にビザ発行の許可を求める。本省からは「発給は不許可」との返信電報が届くが…。