17歳の少女ハン・ゴンジュは、中学生の時に起きた事件がきっかけで、家庭は崩壊し生まれ育った土地に住むこともできず、転校を余儀なくされた。知り合いの家に居候し、そこから新しい学校に通い始めたが、友達を作らず、笑うことも無く毎日を過ごしていた。寂しさに耐え切れず訪ねた母親には邪険に扱われ、父親は電話にも出ない。そんなある日の放課後、教室で歌っていたゴンジュの歌声を聴いた同級生と打ち解けるようになる。新しい友達と歌う楽しさを知ったゴンジュの生活は、光が差し込んだかに見えた。しかし、あの事件に纏わる悪意が、再び彼女に忍び寄っていた...。

航空保安官のビル・マークスは、過去のとある出来事が原因で酒に溺れ、その心は荒みきっていた。一般客を装いニューヨーク発ロンドン行きの便に乗り込んだマークスは、普段と変わらない様子で任務を開始した。ところが、飛行機が大西洋上空に到達した頃、マークスの携帯電話に差出人不明のメールが入る。そのメールには「指定の口座に1億5000万ドル送金しなければ、20分ごとに機内の誰かを殺害する。」という恐ろしい内容が記されていた。ただのイタズラとは思えない内容に危惧の念を抱いたマークスは、独自に捜査を開始するが、彼をあざ笑うかのように次々と犠牲者が出てしまう。しかも、指定された口座の名義人は他ならないマークス自身であり、それが公になったことで味方であるはずの国土安全保障省や乗務員、乗客からも彼自身が犯人なのではないかという疑いをかけられてしまう。敵だらけの状況下で、マークスは姿の見えない凶悪犯と戦うことを決意する。