映画は、デイヴィッド・バーンが旅行先で耳にした話やタブロイド版の新聞や雑誌から切りとったスクラップ、ケーブルTVを見たショウなどからポートレイトしたものを写し出す。舞台はテキサスの架空の町ヴァージル。正体不明の男(デイヴィッド・バーン)がナレーターを務める。“踊る熊”のニック・ネームを持ちロマンチックな結婚を夢みている、大きなカラダに大きな心を持つ男(ジョン・グッドマン)。決してベッドから出ようとせず、TV相手に人生を送っている怠け者の女(スウォージー・カーツ)。グッチの似せ物バッグを抱え大ホラを吹く女(ジョー・ハーヴェイ・アラン)。彼女はエルヴィス・プレスリーの大半の曲を書き、ランボーからジョン・F・ケネディまで、あらゆる男と情事をもったようなことをほのめかす女性だ。ヴァージルの町づくりに情熱を示す善良な市民夫婦(スポルディング・グレイ、アニー・マッケンロー)。この夫婦はなんと3年間も口をきいていないのだった――。
ショーン・ペン主演のハリウッドを舞台にした人間ドラマ。やり手のディレクターが愛を疑い、欺瞞やウソにまみれながらもしぶとく生き抜いて行く物語。売春婦役のメグ・ライアンにも注目したい。