物語始めの舞台は、甲州と江戸。御嶽山奉納の剣術試合で、宇津木文之丞との勝負をゆずらなかった机竜之助は、文之丞の妻だったお浜と夫婦になる。大菩薩峠で、机竜之助に斬られた老人の孫のお松は、七兵衛の世話で厄介になった生け花の師匠のところから、神尾主膳の屋敷へ奉公にあがる。竜之助が組する江戸の浪士組(新徴組の前身)では、近藤勇と芹沢鴨が頭角を顕す。舞台の後半は、清河八郎の暗殺以後、新徴組が新撰組へ、江戸から京都へ移っていく。大菩薩峠と御嶽山奉納試合からの因縁、近藤勇や芹沢鴨の新徴組に身を置いた流れに、文久3年、机竜之助の音無しの剣術は、その在り方が求められていく。

夢を求めて<北>へとさすらう兄妹の希望と苦悩の日々を描く。製作はアンナ・トーマス、監督はグレゴリー・ナヴァ、脚本はトーマスとナヴァの共同。撮影はジェームズ・グレノン、音楽はザ・フォルクロリスタス、メレシオ・マルティネスほかが担当。出演はザイーデ・シルヴィア・グチエレスほか。

ある演奏会の会場で、かつての友人の妻で、今は未亡人となったセヴリーヌの姿を見かけたアンリ。後を追いかけるアンリだったが、セヴリーヌは彼を避けるようにタクシーに乗り込んでしまう。その後、アンリーはセヴリーヌがピラミッド広場の高級ホテルに宿泊していることを突き止めるが……。<ルイス・ブニュエル監督、カトリーヌ・ドヌーヴ主演による1960年代の傑作『昼顔』の登場人物たちの38年後を描いた話題作。巨匠マノエル・デ・オリヴェイエラが、昼間は娼婦となった裕福な家庭の貞淑な妻セヴリーヌと、彼女の秘密を知るアンリの偶然の再会を描く。ドヌーヴに代わりセヴリーヌを演じるのはビュル・オジエ。>