1983年夏、北イタリアの避暑地で家族と過ごす17歳のエリオは、大学教授の父が招待した年上の大学院生オリヴァーと出会う。一緒に自転車で散策したり泳いだり、読書したり音楽を聴いたりするうちに、エリオはオリヴァーに恋心を抱く。やがてその思いは通じるが、夏の終わりが近づくにつれてオリヴァーが避暑地を去る日が近くなる。

生きる意味を見失った19歳のハロルドは、狂言自殺をしては周囲の驚く反応を見て楽しんでいた。ある日、ハロルドは79歳の老婦人、モードと出会う。生きることを楽しむモードを愛するようになったハロルドは、モードと結婚することを決意。幸せ絶頂のハロルドとモードだった。

幼なじみのフリオとテノッチは17歳の高校生。溢れるエネルギーを持て余し気味の二人が考えることといえばセックスのことばかり。ところが、肝心のガールフレンドたちは旅行に出かけてしまい、せっかくの夏を何をするでもなく過ごしていた。そんなある日、親戚の結婚式で二人は年上の女性ルイサと知り合う。彼女をドライブに誘うためダメもとで“天国の口”という在りもしないビーチの名を口にする二人。ところが、数日後、夫の浮気を知ったルイサはテノッチに一緒にドライブ旅行に行くと告げる。慌てる二人だったが、チャンスとばかりルイサを連れアテのない旅に出るのだった……。

天才ポール・トーマス・アンダーソン監督による70年代青春ストーリー。子役として活躍する高校生が、カメラマンの女性アシスタントに一目惚れ。それぞれに影響し合い、距離を縮めるが、次第にすれ違い始めて……。

1942年の夏、戦火を逃れてニューイングランド沖合いの美しい島にやって来たハーミーとその家族。15歳のハーミーには、オシーとベンジーという同い年の友人ができたが、思春期の彼らの興味はもっぱら女の子のことだった。だが、ハーミーは小高い丘の家に住む美しい人妻ドロシーの虜となる。彼女と知り合った事でハーミーの夏は楽しい日々と化すが、夏に終わりが来るように、彼とドロシーの関係にも終わりを告げる時が訪れた……。