現代のノマド(遊牧民)として車上生活を送る女性が、出会う人々と交流し、困難な時代を乗り越えながら、自由に生き抜いていく姿を描く。注目の原作ノンフィクションを、新鋭クロエ・ジャオ監督が映画化した感動作。

取り返しのつかない15 秒。その一瞬で、すべてが砕け散る。理想のフラワーショップを開くという夢を実現すべく、ボストンにやってきた若き女性リリー。そこでクールでセクシーな脳神経外科医ライルと情熱的な恋に落ちる。幸せで穏やかな日々を過ごす二人だったが、リリーを大切に想うライルの愛は、次第に望まぬ形で加速してゆく…。それは彼女が封じたかつての記憶を呼び覚ますものだった。自分の信じる未来を手にするため、リリーは過去の自分自身と向き合い、ある決意を胸にする――。

黒澤明監督が、ゴーリキイの同名戯曲に材をとり、脚本の小国英雄とともに舞台を江戸の場末の棟割り長屋に移し社会の底辺に生きる人々の人生模様をユーモアも忘れずに描いた辛口群像劇。物語のほとんどが長屋の中で展開されていながら観客を飽きさせない脚本に感服。

ジェームズ・M・ケインのハードボイルド小説を原作に、テイ・ガーネット監督が映画化。ラナ・ターナーが魅惑的な悪女を演じる、1940年代フィルム・ノワールの傑作。 流れ者のフランクは、旅の途中、食堂を経営するニックに雇われることになる。ニックよりはるかに若く美しい妻コーラに心ひかれるフランクだったが、やがて2人は恋に落ち、ニックの殺害を計画する…。

プロムでの事件の後も、完璧な王族のイメージを必死で維持しようとするマルグレーテ王女。だが家族はさまざまな問題を抱えているうえに、マルグレーテ自身も自分を見失いかけていて...。

三上於菟吉の同名時代小説を、伊藤大輔と衣笠貞之助が脚色、和田夏十がシナリオ化し、市川崑がメガホンをとった。1935年版に主演した長谷川一夫が、再び中村雪之丞と闇太郎の二役を演じた。その他、山本富士子や若尾文子、市川雷蔵、勝新太郎など豪華な出演者が顔をそろえた。長谷川一夫300本記念作品。  江戸で興行を張る上方歌舞伎の女形役者・中村雪之丞は、父を冤罪で陥れ自死に至らしめた土部三斎と広海屋の姿を認めた。三斎の娘の浪路は雪之丞に恋をし、雪之丞は彼女を利用して父の仇を討とうとする。江戸の飢饉に乗じて米を買い占めていた川口屋は、雪之丞にそそのかされた広海屋に邪魔され破産、広海屋に放火した。怒った広海屋は川口屋を絞め殺すが、誘拐しようとした浪路に刺されてしまう。

気象観測員となった青年・フレンドは、南極海の果てにある無人島で変わり者の灯台守・グルナーと暮らし始める。だが、夜が更けるとその島に生き物の大群が押し寄せてくる。2人は灯台を要塞として、毎夜クリーチャーと命懸けの戦いを繰り広げることに。