テレビ番組「クイズ$ミリオネア」に出演し、賞金を獲得したジャマールだったが、インドのスラム街で育った少年が正解を知るはずがないと不正を疑われ逮捕される。ジャマールになぜこれほどの知識があり、この番組に出演するに至ったのか。警察の尋問によって、真実が明らかになっていく。
月に一度、PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられなくなる藤沢さんはある日、同僚・山添くんのとある小さな行動がきっかけで怒りを爆発させてしまう。だが、転職してきたばかりだというのに、やる気が無さそうに見えていた山添くんもまたパニック障害を抱えていて、様々なことをあきらめ、生きがいも気力も失っていたのだった。職場の人たちの理解に支えられながら、友達でも恋人でもないけれど、どこか同志のような特別な気持ちが芽生えていく二人。いつしか、自分の症状は改善されなくても、相手を助けることはできるのではないかと思うようになる。
冬休みを利用してクラスメイトを訪ねた大学生が、そこで起きる結婚問題に巻き込まれ、自分の本当の気持ちに向き合っていく純愛大作。 北国の原野を走る蒸気機関車の中に、座席で揺られている英吉の姿があった。大学の冬休みを利用してクラスメイトの由子を訪ねるためだ。由子から婚約の話を聞いて、英吉は訪ねる旨を書いた手紙を出した。一方、由子の実家である金井家はその手紙で大騒ぎとなった。英吉の訪問が婚約者に知られたら大変だと由子の父母は大慌て、しかし由子本人は婚約者の家で家庭教師をしていて、手紙のことも騒ぎのことも知らなかった。由子の妹、妙子は事の重大さを知り、隣町から列車に乗り込み英吉を探したが見つけられなかった。そのうち列車は到着し、英吉は金井家にやって来た。由子の父母があたふたするなか、祖母だけは部屋に招き入れて歓待した。そこへ遅れて由子も帰ってきて、英吉の来訪に驚きながらも喜び、金井家が大騒ぎになっていたことも知った。由子は英吉に、愛する人ができたから婚約したのだと伝えた。英吉は無言で窓の方を見ていたが、ただ一言「幸せを祈るよ」と言った。