昏睡(こんすい)状態から目覚めたものの、左目のまぶた以外を動かすことができないエル誌編集長ジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)。意識ははっきりしているにもかかわらず言葉を発することができない彼に、言語療法士のアンリエット(マリ=ジョゼ・クローズ)はまばたきでコミュニケーションを取る方法を教える。
1969年、自らを“ゾディアック”と名乗る男による殺人が頻発し、ゾディアックは事件の詳細を書いた手紙を新聞社に送りつけてくる。手紙を受け取ったサンフランシスコ・クロニクル紙の記者ポール(ロバート・ダウニーJr)、同僚の風刺漫画家ロバート(ジェイク・ギレンホール)は事件に並々ならぬ関心を寄せるが……。<アメリカ犯罪史上最も危うい連続殺人鬼と言われる“ゾディアック・キラー”を題材にした話題作。ゾディアックに関わり、人生を狂わされた4人の男たちの姿を描く。監督は『セブン』のデビッド・フィンチャー。『ブロークバック・マウンテン』のジェイク・ギレンホールが、事件の謎を追い続ける風刺漫画家を演じる。徹底したリサーチを基に練り上げられたサスペンスとしても、4人の男たちの生き様をリアルにつづった人間ドラマとしても楽しめる。>
スポーツ記者のラウル・デュークと、サモア人で弁護士のドクター・ゴンゾー。彼らはバイクレースの取材のため、トランク一杯に「治療薬」と称したあらゆるドラッグを詰め込み、一路ラスベガスへ。超一流ホテルのスウィートルームに到着した彼らは、取材そっちのけで、早速ドラッグ三昧。ホテルを荒らしまくってやりたい放題する。
「スキャンダル」のチョン・ドヨンが渾身の演技でカンヌ国際映画祭主演女優賞に輝いた感動の人生ドラマ。最愛の息子を失い、理不尽な運命に打ちのめされたヒロインの魂の彷徨と再生への道のりを、抑えたタッチで丁寧に綴ってゆく。共演は「グエムル -漢江の怪物-」のソン・ガンホ、監督は「オアシス」のイ・チャンドン。シングルマザーのシネは、幼い息子ジュンと2人で、亡き夫の故郷・密陽(ミリャン)に引っ越し再出発を誓う。自動車修理工場の社長ジョンチャンは、シネの気を惹こうと何かと世話を焼くが、シネは彼を俗物男と評して冷ややかな対応。そしてようやく新生活も落ち着きを見せ始めたとき、思いもよらぬ悲劇が彼女を襲う。
『子熊物語』のアノー監督による感動大作。アンコール遺跡で生まれた虎の兄弟クマルとサンガ。親を失い、兄クマルと離れ離れになったサンガは人間の少年にかくまわれる。後に兄と再会するのだが……。
ユダヤ人女性の歴史学者デボラ・E・リップシュタットは、イギリスの歴史家デイヴィッド・アーヴィングが主張する「ナチスによる大量虐殺は無かった」とする"ホロコースト否定論"を看過できず、真っ向から否定していた。しかし、アーヴィングはリップシュタットを名誉毀損で提訴し、異例の法廷対決を行うことになった。訴えられた側に立証責任があるイギリスの司法制度で戦う中でリップシュタットは、大量虐殺の事実を証明する必要があった。彼女のためにイギリス人による大弁護団が組織され、アウシュビッツの現地調査に繰り出すなど、歴史の真実の追求が始まった。そして2000年1月、多くのマスコミが注目する中、かつてない歴史的裁判がはじまった。
ヒッチコックの名作『ダイヤルMを廻せ!』を完全リメイク。ブルックリンの古いロフトで愛し合うエミリーと若き画家。彼女は実業家の夫を持つ人妻だった……。不倫の絡んだ完全犯罪サスペンス。