極悪非道な大名のため主君をうたれ、敵討ちのため十一人の暗殺隊が編成された。第一、第二の決死の暗殺計画に失敗しながらも、なおも敵の大名の行列を追い続け、日光街道の山深い宿場を最後の決戦場として、命を懸けた驚くべき皆殺し作戦を決行する侍十一人。なにが彼らを狂わせたのか――!?かつてない画期的手法で描かれる集団大アクションを中心に、武士の悲劇的な側面を浮き彫りにして、時代劇の面白さ、素晴らしさを追求した野心作。

丹波哲郎、平幹二朗、長門勇。若き日の大御所3人が暴れまわり、当時大人気となったTVシリーズの映画化。五社英雄の記念すべき初監督作品でもある。時代劇全盛期の迫力ある殺陣は今でもまったく色褪せない。

幕末の1860年冬、時の幕府の大老・井伊が暗殺される<桜田門外の変>が発生。長らく続いた江戸の幕藩体制が大きく揺らぐことになったこの歴史的事件に参加したひとりの浪人には、実はなんとも意外で皮肉な過去が隠されていた……。過去に何度も映画化されていた郡司次郎正の人気大衆小説「侍ニッポン」を、名脚本家の橋本忍が脚色し、岡本監督が重厚なタッチで再映画化。戦後の日本映画界を代表する大スター、三船敏郎が訳ありの主人公を貫録たっぷりに演じるほか、新珠三千代、伊藤雄之助ら、共演陣も豪華多彩。 万延元年2月17日、星野監物を首領とする水戸の脱藩浪士たちは、時の幕府の大老・井伊直弼を亡き者にしようと暗殺を計画し、桜田門外で彼の登城を待ち受けるが、井伊はその日姿を見せず、計画はいったん中止。誰かが計画を外に漏らしたのでは、と裏切り者の詮索が始まる中、彼らの仲間に加わった尾州浪人の鶴千代と上州浪人の栗原に疑いがかかる。やがて栗原の容疑が濃厚になり、星野は鶴千代に栗原を斬れと命じるのだが……。

江戸時代末期。将軍・家慶の弟で明石藩主・松平斉韶(なりつぐ)の暴君ぶりは目に余った。斉韶は近く、老中への就任も決まっている男。幕府の存亡に危機感を募らせる老中・土井利位は、かねてより良く知る御目付・島田新左衛門に斉韶暗殺の密命を下す。さっそく、甥の新六郎をはじめ十一人の腕に覚えある男たちを集めた新左衛門は、後に加わる山の民・木賀小弥太を含む総勢十三人の暗殺部隊を組織、入念な計画を練り上げていく。しかし、斉韶の腹心・鬼頭半兵衛もまたその動きを抜け目なく察知し、大切な殿を守り抜くべく周到な準備を進めていた。

大政奉還が行われた1867年、260年余り続いた江戸幕府が倒れて諸藩は東軍(旧幕府軍)と西軍(新政府軍)に分裂する。翌年には鳥羽・伏見の戦いをきっかけに戊辰戦争へとなだれ込むが、越後の小藩である長岡藩の家老・河井継之助は冷静に事態を見守っていた。彼は東軍と西軍いずれにも属さない武装中立を目指し、和平を願い談判に挑むが...。

寛永18年春。肥後の藩主、細川忠利が病死した。病の床で忠利は家臣に殉死を禁じたが、寵臣たちが次々と追い腹を斬る事態に。息子の新藩主、光尚は殉死差止めの令を出した。 忠利の遺言を守ってきた阿部弥一右衛門だが、臆病者扱いの誹謗中傷が高まるや、一族の名誉のため殉死を決意。光尚は、令に背いたとして立腹し、阿部の知行を息子5人に分割する。 納得のいかない長男の権兵衛は、忠利の一周忌にもとどりを斬って抗議。打ち首にされる。次男、弥五兵衛以下阿部一族は、兄の首を奪還して屋敷に立て篭もる。 江戸時代初期、細川藩で実際に起きた悲劇。様々な人間模様と、武士の心の機微を壮絶に描いた傑作。

戦国時代、全国統一を目指す信長に対して反乱を起こした村重。だが失敗の末、逃亡。信長は光秀に捜索を命じるが、秀吉は村重を利用して光秀と信長を陥れようと画策する。

彦根藩の下級武士、志村は剣の腕を見込まれ、主君・井伊直弼の警護を務める近習役に取り立てられた。部下たちにも心のこもった言葉を掛ける井伊の人間性に魅了された志村は命を懸けて井伊を守ろうと心に決める。安政7年(1860年)3月3日、季節外れの雪の中、江戸城桜田門に向かう井伊家の行列を18名の暗殺者が襲う。井伊が命を奪われたことの責任を問われた志村は、藩から逃亡した水戸浪士の首を取るよう命令される。

織田信長が天下統一に向かって突き進む中、信長の次男・信雄は伊勢国を掌握し、その隣国・伊賀国も支配しようとしていた。だが伊賀国に住んでいたのは外部の常識が通用せず、独自のルールに従って生きている“忍び”の面々で、お国という美しい妻がいながら非情かつマイペースで生きる忍者・無門もそんなひとり。そんなある日、信長の軍が伊賀国に本気で攻め込んできて、無門ら“忍び”の面々は全力をもって敵軍を迎え討つ。

シングルマザーのひろ子は、息子の友也と二人暮らし。ある日、二人は侍の恰好をした木島安兵衛と名乗る男と出会う。安兵衛はどこに帰ればいいのかわからないと言い、しばらくひろ子の家に居候することになる。安兵衛は、居候のお礼として家事を全部引き受けると言い出し、料理や掃除を完璧にこなしてくれた。ある日、病気になった友也のために、安兵衛はプリンを作ってくれた。それをきっかけに、安兵衛はお菓子作りに目覚める。