童話『赤い靴』になぞられたバレリーナの悲しい宿命を、華麗なダンスシーンや、幻想的な映像美で描く、イギリスの巨匠・パウエル&プレスバーガーの傑作バレエ映画。アカデミー美術・装置賞、劇・喜劇映画音楽賞受賞。 ヴィクトリア(モイラ・シアラー)はロンドンで、レルモントフ・バレエ団を率いるボリス(アントン・ウォルブルック)の目に留まる。同じころ、新進作曲家ジュリアン(マリウス・ゴーリング)も同バレエ団に採用される。プリマ(リュドミラ・チェリナ)の結婚によりヴィクトリアが主役に抜てきされ、新作「赤い靴」への企画がスタートするが……。
権力者“プレイヤー”を目指す若手プロデューサーを主人公に、ハリウッドの内幕をシニカルに描いた作品。グリフィン・ミルは、大手映画スタジオのエグゼクティブ。高級4WDを乗り回し、多忙な日々を送っている典型的な業界人である。やり手のプロデューサーである彼のオフィスには、朝から売り込みのライターや監督たちでひきもきらない。そんなある日、いつものようにオフィスに出勤した彼は、ある一通のハガキを目にする。そこには彼を殺すといった内容が書かれていた……。
作家志望の男ビルは、創作のヒントを得るため、通りすがりの人々のあとをつける行為を繰り返していた。ある日、ビルがいつものように男をつけていると、尾行していることがその男、コッブにバレてしまう。だが、コッブもまた、他人のアパートに不法に侵入し、私生活を覗き見る行為に取りつかれていた。ビルは次第にコッブに感化されていく。数日後、ビルはコッブと二人で侵入したアパートで見た写真の女性に興味を抱く。やがて、彼女の尾行を始めるビルだったが、その日を境に、彼は思わぬ事件に巻き込まれていく……。
マンハッタン、イーストサイド。プレッピーたちのグループ「サリーとその仲間」(略してSFRP)に1人の聞入者が現れる。レンタルタキシードを着た彼、トム(エドワード・クレメンツ)は毎週正装して議論やゲームに興じるメンバーたちにとってみれば場違いな存在だったが、グループのリーダー、ニック(クリストファー・アイグマン)は彼を歓迎、内気なオードリー(キャロリン・ファリーナ)もまた彼に魅かれていく。上流階級に反感を抱きつつも、いつしか彼らになじんでゆくトムだったが、オードリーの気持には気づかず、昔の恋人セレナに未練を残していた。そんなある日、グループの1人で男好きのシンシア(イザベル・ギリース)が連れてきたプレイボーイ、リック・フォン・スロネカー(ウィル・ケンプ)が新たな波紋を巻き起こす。ニックはあからさまに彼を嫌悪し、シンシアとニックは対立する。グループがしだいにバラバラになっていったある日のこと、オードリーはリックに誘われて彼の別荘に行く、心配したトムは彼女を密かに思うチャーリー(テイラー・ニコルズ)と共にオードリーを迎えに行って3人で帰途につくのだった。
強盗仲間を裏切り、復讐を恐れてスペインに潜伏したウィリー。だが10年後のある日、ウィリーのもとに2人の殺し屋が現れる。彼らの任務はウィリーを誘拐してパリへ連れ戻すことだった。その途中で巻き込まれるかたちで一緒になった少女も加わり、奇妙な組み合わせの4人は旅に出ることになるが……。