脚本家チャーリー・カウフマンは「マルコヴィッチの穴」の成功で、一躍次回作を期待される存在となった。そんな彼のもとにある日、仕事の依頼が舞い込んでくる。それは、作家スーザン・オーリアンがフロリダで蘭を不法採集した栽培家ジョン・ラロシュを描いたノンフィクション『蘭に魅せられた男』の脚色。だが、チャーリーはさっそく作業を始めるものの、全然アイデアがまとまらず悶々とした日々が続く。一方、彼とは対照的に陽気な双子の弟ドナルドも脚本家めざして養成セミナーに通い始め、あっという間に脚本家デビューを果たす…。
カトリックとプロテスタントの争いが激化する、16世紀のイングランド。エリザベスは、腹違いの姉で、彼女をロンドン塔に幽閉したメアリー女王の崩御後、世継ぎとして弱冠25歳の若さでイングランド女王に即位する。エリザベスには愛する恋人ダドリーがいたが、女王の立場は関係の緊迫した隣国との政略結婚を迫る。様々な謀略が渦巻き絶えず命を狙われるエリザベス。そんな苦悩が続く中、カトリックの最高権力・ローマ法王による謀反計画を知ったエリザベスは、対抗権力の粛清を行う。
16世紀末のロンドン。スランプに陥っていた劇作家シェイクスピアはオーディションにやって来た一人の若者トマス・ケントを追ってとある屋敷へたどり着く。そこには以前、芝居の最中に目を留めた美しい女性ヴァイオラの姿があった。シェイクスピアと彼を信奉するヴァイオラはたちまち恋におちてしまう。燃え上がる恋心が創作意欲をかき立てたのか、シェイクスピアの台本は急ピッチで仕上がって行き、トマス・ケントを主役とした芝居の稽古も順調に進んでいた。ヴォイオラの別れの手紙をトマスから受け取ったシェイクスピアは納得できず再びトマスの後を追うのだが、そこで彼はトマスこそヴァイオラの男装した姿だった事を知るのだった。
1585年、エリザベス1世はプロテスタントの女王としてイギリスを統治していた。だが、欧州全土をカトリックの国にしようと目論むスペイン国王フェリペ2世は彼女の失脚を画策する。そんな女王の前に、新世界から戻ったばかりの冒険家ローリー卿が現れる。
舞台は1000年前の北欧。大使として辺境の地を訪れた詩人アハメッドはバイキングの傭兵たちと出会うが、彼らの故郷が危機に瀕していることを知る。巫女のお告げで13人の戦士が選ばれるが、アハメッドもその中に含まれていた。霧深い森に分け入った一行は、そこで創造を絶する魔物と遭遇する……。
時は1872年、まだ飛行機も出現していない時代。イギリスはロンドンの社交クラブで、英国紳士フォッグ氏はひょんなことから“80日間あれば世界一周できる”という賭けにのり、なんと2万ポンドという大金を賭け、自ら大冒険に出ることになる。さっそくフォッグ氏はパスパルトゥーを従者に従えロンドンを出発する。マルセイユへ向かう途中、汽車が止まってしまい気球を調達して先を急ぐ。ところが気球は風に流されてスペインへ。そして、パスパルトゥーはそこで、闘牛をするハメになってしまう。