リュック・ベッソンが初めてアメリカで製作したバイオレンス・アクション。ニューヨークを舞台に、凄腕の殺し屋レオンと12歳の少女マチルダの純愛と戦いを描く。大都会の片隅で出会った孤独なふたりの葛藤と壮絶なアクション・シーンがほどよくブレンドされた佳作。
多数の映画で共演を続けてきたドンとリーナは、世間から結婚まで噂される人気のスターカップル。しかし実はリーナのわがままな態度にドンは辟易気味。やがて撮影中の新作がサイレントからトーキーへと製作方針を変え、ドンは声質がよくないリーナに代わって、知り合ったばかりであるコーラスガール、キャシーに歌の吹き替えを頼む。出来あがった映画は大好評だが、意地悪なリーナはその手柄を独り占めしようとする。
タルコフスキーとコンチャロフスキーという、旧ソ連の枠を脱して活躍することになる二大俊英が協力して脚本を執筆し、中世ロシア史上最高のイコン画家ルブリョフを主人公に、当時の社会と民衆の関わりを巨視的に捉えた歴史大作で、全体で二部構成。冒頭の、巨大な気球での飛行を試みる男たちの描写が象徴する閉鎖的な時代に、信仰と芸術の力によって風穴を開けたのがルブリョフと言える。彼は同窓の僧侶キリールに陥れられかけ、逆に大公の覚えめでたく宮廷画家となるが、連日、寺院の白い壁に向かい一筆も動かさない。神の愛を描きたいと願う彼の眼に時代は暗く映りすぎた。そして、公弟にそそのかされたタタール人が城を襲う(ここからが第二部)。ルブリョフは白痴の少女を救おうとして敵兵を討ち、後悔から筆を絶ち、修道院に戻るが、誰とも口をきかない。今や落魄の身のキリールとの再会……。ロシアはなお暗黒の中にあったが、大公は巨大な鐘の鋳造で威信回復を図る。今はなき名人の息子ボリースカの指導によって作業は開始され、ルブリョフはそれを興味深く見守る。秘訣を父に教わったという少年だが、実は鐘を作りたいばかりについた出まかせで、ようやく大鐘完成の暁に彼は真実を泣きながらルブリョフに明かす。彼は少年を賞賛し、自らも励まして言った。“君と一緒にやって行こう”……。15年にわたる無言の行の末、最初に出た言葉がそれであった。彼は再び絵筆をとり、その後、それまでの白黒とうって変わった鮮やかなカラーで写し出される偉大な作品群を残したのである。観ることが主人公の忍従に重なるような重厚な作品だが、それ故にラストの解放感は筆舌に尽くし難い。丸裸の自己と神--という一対一の構図を発見するまでの確執を描くのは、後のタルコフスキー作品にも通じるテーマだ。
1912年、処女航海に出た豪華客船タイタニック号。新天地アメリカを目指す画家志望の青年ジャックと上流階級の娘ローズは船上で運命的な出会いを果たす。身分違いの恋を乗り越え強い絆で結ばれていく2人。しかし不沈を誇っていた豪華客船は皮肉な運命に見舞われる‥‥。
1960年代のアメリカの片田舎。チェコから移民してきた女性セルマは幼い息子ジーンを育てながら工場で働く。遺伝性の病気で視力を失いつつある彼女は、ジーンにだけは同じ運命をたどってほしくないと、手術費用を必死でためている。ところがある日、彼女はその大事な貯金を隣人の警官ビルに盗まれてしまう。しかも奪われた現金を取り戻そうとした彼女は思いがけずビルを殺した容疑で捕まり、刑務所に入れられてしまう。
エドワードは、発明家の博士によって生み出された人造人間。だが、完成直前に博士が急死してしまった為、彼は両手がハサミのままこの世に残されてしまう。その後、ゴースト屋敷のような丘の上の家で、顔が傷だらけで孤独な日々を送っていた彼の元にある日、化粧品のセールス・ウーマンのペグが訪ねて来た。心優しい彼女は、そんな彼の姿に同情し、自分の家に連れて帰る。そうして家の中へ通された彼は、写真に写っているペグの娘キムに心奪われ、彼女に恋してしまう。
砂漠の都アグラバー。貧しい若者アラジンは、泥棒と間違われていた娘ジャスミンを助け出し、代わりに捕まってしまう。なんとジャスミンは、王宮から抜け出してきた姫君だった。投獄されたアラジンは、王国乗っ取りを狙う大臣ジャファーの策略で、自由と引き換えに魔法のランプを探す旅に出発することになった。洞窟の奥でランプを発見したアラジンが偶然ランプをこすったところ、なんと中からランプの精ジーニーが現われた。
1899年、パリ。貧しい青年作家クリスチャンはナイトクラブ“ムーラン・ルージュ”に仲間と潜り込むが、一番人気の踊り子で上流階級相手の高級売春婦のサティーンと恋に落ちる。サティーンの機転で、クリスチャンは彼女が主演する新作舞台の台本を書くことになる。一方、資金繰りに困ったムーラン・ルージュのオーナーのジドラーは、資産家ウースター公爵から資金を引き出そうと、サティーンに彼の愛人になるよう強要する。
1920年代、大恐慌前のニューヨーク。人気ショーガールのローレライとドロシーは、正反対の性格だが親友同士だった。お金持ちとの結婚を夢見るローレライは、富豪の御曹司ガスと結婚式を挙げるため、豪華客船でパリへ向かうことに。しかしガスの父親が2人の結婚に猛反対し、ガスは船に乗れなくなってしまう。しっかり者のドロシーをお目付け役に、船に乗り込むローレライだったが…。
セント・ルイスを愛するスミス一家。次女のエスターは隣に引っ越してきたジョンを想い、あれこれ画策してやっと親しくなった。だが、父が突然ニューヨーク転勤を命じられ……。ジュディ・ガーランド主演の不朽のミュージカル映画。
1960年代のデトロイト。ライブハウスでディーナ、エフィ、ローレルの「ドリーメッツ」がライブハウスの出演を賭けてオーディションを受けていた。その三人に目をつけたのが中古車ディーラーでジェームス“サンダー”アーリーのプロデューサーであるカーティス・テイラー・ジュニアだった。彼はジミーの女癖の悪さからバックコーラスを失い、探していたのだがドリーメッツの声を聞き、週500ドルで彼女たちを雇う。