1939年、ポーランド南部の都市クラクフにドイツ軍が侵攻した。ドイツ人実業家のオスカー・シンドラーは、一旗揚げようとこの街にやって来た。彼は金にものを言わせて巧みに軍の幹部たちに取り入り、ユダヤ人の所有していた工場を払い下げてもらう。ユダヤ人会計士のイツァーク・シュテルンをパートナーに選んだシンドラーは、軍用ホーロー容器の事業を始める。41年3月、ユダヤ人たちは壁に囲まれたゲットー(居住区)に住むことを義務づけられる。シュテルンの活躍で、ゲットーのユダヤ人たちが無償の労働力として、シンドラーの工場に続々と集められ事業はたちまち軌道に乗る。
ナチスのワルシャワ侵攻を目の当たりにし、死の収容所送りを奇跡的に逃れたシュピルマンは、ゲットーの廃墟に身を隠すことで第二次世界大戦を生き延びる。
第2次世界大戦の1941年。ナチスドイツに占領されたフランスのラ・ロシェルの港から、出撃命令によって出航する潜水艦U96にヴェルナー(ヘルバート・グリューネマイヤー)が乗り込む。ベテランの艦長(ユルゲン・プロフノウ)や乗組員に囲まれながら、荒れた海での過酷な哨戒、次々と爆雷を放ってくる敵駆逐艦との攻防、海の藻くずと化していく敵の姿など、戦争の現実を次々と目の当たりにするヴェルナー。そんな中、U96に新たな命令が下される。
うだつの上がらないスタンダップ・コメディアン、アルビーは、知り合った美女アニーと意気投合して同棲生活を始めるが、うまくいくのは最初だけ。次第に相手のイヤなところが気になり出した二人の間には見えない溝ができ上がっていた。そしてアニーの前に現れた人気歌手のカリフォルニアへの誘いが二人の仲にピリオドを打つ決定的なものとなった。
1950年。第二次世界大戦の終結による満州国の崩壊と国共内戦の終結により、共産主義国である中華人民共和国の一都市となったハルビン駅の構内。5年間にわたるソビエト連邦での抑留を解かれ、中華人民共和国に送還された「戦犯」達がごった返す中で、列から外れた1人の男が洗面所で自殺を試みる。男は監視人の手により一命を取り留めるものの、薄れ行く意識の中で幼い日々の頃を思い出していた。この男こそ清朝最後の皇帝にして満州国の皇帝、「ラスト・エンペラー」と呼ばれた愛新覚羅溥儀その人であった。
1941年、前年にソ連との“冬戦争”に破れ、領土の一部を失ったフィンランドはソ連から領土を取り戻すためにソ連に進攻、“継続戦争”が勃発する。この戦争でフィンランドは400万の人口に対して50万の軍隊を組織、強大なソ連軍に歩兵中心の戦いを挑む。そんな中、それぞれ異なった背景を持つ4人の兵士たちは最前線で苛烈な戦闘に身を投じる。たとえ戦場で息絶えたとしても戦士たちの生きた証はそれぞれの家族に、そして大地に確実に刻まれていく…。
ニューヨークにやって来た青年スレヴン(ジョシュ・ハートネット)は友人に間違えられ、大物ギャングのボス(モーガン・フリーマン)に拉致されてしまう。ボスは借金返済の代わりに敵対するギャング、ラビ(ベン・キングズレー)の息子殺害を命令。しぶしぶ了解したスレヴンは、その後まもなく今度はラビに誘拐される。
オクラホマ州タルサ。14歳のポニーボーイが住むこの町は、貧しい“グリース”たちが住むイースト・サイドと金持ちの“ソッシュ”たちが住むウェスト・サイドに分かれ対立していた。ある日、ポニーボーイはグリースのリーダー格、ダラスと親友ジョニーと共に遊びに行ったドライブインシアターでソッシュの女の子チェリーと出会う。以来彼女に想いを寄せるポニーボーイ。だが、このことをきっかけとしてソッシュたちと喧嘩沙汰に。その対決の末、ポニーボーイとジョニーは相手のリーダーを刺してしまう。
第2次大戦末期のイタリア。空襲で破壊された修道院でカナダ人看護師ハナは、ある患者の世話をしている。重い火傷で英語を話すが自分の名は思い出せない。英陸軍工作兵のキップ、カナダ軍諜報部隊のデヴィッド・カラヴァッジョと共に修道院で一緒になった4人。カラヴァッジョは患者に問いかけ、患者は徐々に記憶を取り戻す。
不良高校生のラスティ・ジェームズは、ビリヤード場にたむろし、けんかばかりしていたが、その兄で、誰からも一目置かれ、カリスマ的な存在だったバイクボーイが戻ってくる。しかし、悟りを開いたかのように人が変わってしまった兄に、ラスティは戸惑う…。巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督が、実験的でユニークな映像表現を駆使し、兄と弟の絆と相克、若者たちの心象をモノクロ画面に繊細にうつし出した名作。
ポーランドのダンチッヒを舞台に、3歳で自らの成長を止めた少年オスカルの視点で、1927年から1945年の激動の時代を描いた異色の大力作。ブリキの太鼓を叩き、奇声を発しガラスを割るという不思議な力も身につけたオスカル、従兄との不倫を続ける母、臆病者の父、画面は時代が産んだ奇異なキャラクターとグロテスクな描写に溢れ、その毒気たるや凄まじいばかりのものである。
幼なじみの親友、レイフとダニー。米陸軍の航空隊に入った2人は隊でも一、二を争う実力派パイロットに育つ。レイフは美しい看護師イヴリンと出会って恋に落ちるが、欧州の戦場へひとり旅立つ。その一方、ダニーとイヴリンはハワイに転属。レイフが戦死したとの知らせにイヴリンは落ち込むが、ダニーと恋することで立ち直る。だが実はレイフが生きていたと判明し、3人の間には気まずい空気が。そこへ日本軍が真珠湾を奇襲する。
傲慢な性格で知られた映画監督マイケル・カーティスが、スタジオの権力争いや家族の問題に直面しながら、1942年の映画「カサブランカ」の撮影に臨む姿を描く。
ロサンゼルスのダウンタウンに立つ古びたホテル。そこには奇妙な人々が社会から隔絶されたかのようにひっそりと暮らしていた。ところが、トムトムの親友イジーが屋根から飛び降りるという事件が起きた。FBIの捜査官がやってきて捜査を開始する。イジーがメディア王の息子だったことから、住人たちはイジーの同室だったジェロニモのタールで描いた絵をイジーの絵として売ろうとする。 一方、トムトムはエロイーズに恋をして追いかけ始める。はじめは逃げていたエロイーズだったが、次第にトムトムの純粋さに心を開き始めるが…。
ポツダム会談の取材のため、ベルリンを訪れたアメリカ人従軍記者のジェイク(ジョージ・クルーニー)。かつて、ベルリンに残してきた恋人のレーナ(ケイト・ブランシェット)に再会するも、彼女はジェイクの運転手タリー伍長(トビー・マグワイア)の恋人となっていた。そんな中、銃殺されたタリー(トビー・マグワイア)の遺体がソ連占領地区で発見され……。