世界初、買春禁止法が成立した国スウェーデン。 セックスワーカーは救済されなければならない対象で、劣った者とみなされているため、それが社会福祉にも反映される。エヴァ・マリーはセックスワーカーであること、ただそれだけの理由で、社会福祉から不適切な母親と判断され、親権を得られず、子供は虐待歴のある元夫ヨエルの手に渡った。そして2013年7月11日、子供を取り戻す闘いの過程で彼女は元夫に殺された。セックスワーカーの権利を求める運動家となり、スウェーデンの政策や買春に対する態度に挑戦した彼女の悲惨な死。巨大政府の威圧的なパターナリズム、市民の生活への過剰な干渉、奔放な権力。社会福祉大国の闇を映す、悲しみと怒りのドキュメンタリー。 “スウェーデン・モデル”の犠牲は計り知れない——。