将来は音楽プロデューサーになりたいベッカは、教授である父親の勧めでバーデン大に入学。キャンパスライフに何も期待していなかったが、かつて人気も実力もあったが、今や廃れつつあるアカペラ部“ベラーズ”の先輩クロエにスカウトされ、同部に入部する。そこには自ら“ファット(おデブ)”と名乗るエイミーら個性的な面々が集まり、最初は息が合わなかったが、やがて彼らは全国大会出場を目指して全力で練習に励むようになる。
第41回文藝賞に輝く山崎ナオコーラのデビュー小説を映画化。スタッフの7割を女性が占める中、「犬猫」の井口奈己監督は長回し撮影を多用して登場人物たちの息遣いまでも繊細に追い、原作の世界観を丁寧に再現。過激なタイトルと裏腹に、みずみずしい等身大のラブロマンスに仕上げた。 ある地方の町。地元の美術学校に通う19歳の青年みるめは、同校で非常勤講師になった39歳の女性ユリに好意を抱く。ユリから絵のモデル役を頼まれたみるめは、やがて彼女とアトリエで関係を持ってしまう。以来みるめはユリに夢中だが、彼に片想いしていた同級生えんちゃんは2人の関係を知ってショック。そんなみるめは偶然から、ユリが他の男性と結婚していると知って愕然となり、ユリとの関係を終わらせようと決心するが……。