テキサスの片田舎からニューヨークへやって来たカウボーイ姿の青年ジョーは、自身の肉体と美貌を武器に金持ち女性の相手をして富と名声を得ようと考えていた。しかし最初の客に騙され、逆に金を巻き上げられてしまう。そんな彼の前に、足の不自由な詐欺師ラッツォが現れる。2人はともに底辺から這い上がろうともがくうちに奇妙な友情で結ばれていくが、ラッツォは深刻な病に侵されていた。

ブエノスアイレスの刑務所にテロリストのヴァレンティンとホモセクシュアルのモリーナは同じ監房に入れられた。二人の間に恋愛感情が芽生えるが……。社会から断絶した二人の男の愛を描いた、ウィリアム・ハート主演の衝撃作。

ハリウッド黄金期、フランケンシュタイン映画によって頂点を極めながらも謎の引退を遂げた伝説の映画監督ジェームズ・ホエール(イアン・マッケラン)。彼は日に日に悪化する精神錯乱に怯え、正気を失う前に自分を抹殺してくれる人間を探していた。そんな時、元海兵隊の流れ者クレイトン・ブーン(ブレンダン・フレイザー)が、隠遁生活を送るこの老人の庭師として雇われる。彼こそが自分の苦悩に終止符を打つ”怪物”だと直感したホエールは、奇妙な友情と死への期待感をもってブーンを挑発する。やがてフラッシュバックと共に、フランケンシュタインの怪物の誕生の夜のような、雷鳴の轟く夜が更けていく…。

故国で弾圧を受けアメリカに亡命したものの、のちに自殺したキューバの作家レイナルド・アレナスの生涯をジュリアン・シュナーベル監督が映画化。アカデミー賞にもノミネートされた感動作。