徳川八代将軍・吉宗の時代。ある日、大奥お年寄・藤尾宛へ、紋之助という役者の入ったつづらが届けられた。早速大目付・矢野伝八郎の取調べが始まり、藤尾には身の覚えがないことであるが、御用屋敷にお預け、藤尾に仕えるおこうは江戸城追放の処分となった。そして藤尾の後任には竹川が抜擢され、竹川は自分の下で働くお静に吉宗の伽を勤めさすようにした。一方、藤尾の下にいたおるいとおせちは、この度の一件で誰が藤尾を陥し入れようと計ったのか突きとめようと苦心していた。数日後、おこうが大奥の入口を警護する成島伊助から紋之助の相手をしていたのは「左の内股に大きなほくろのある女中」ということを聞き出した。その情報はおるいとおせへ早速知らせた。ある日、諸国大名より献上の美女くらべが行われ、その中で吉宗は金髪娘サリーを大そう気に入り、毎晩のように可愛いがった。ところがサリーの世話役をしていたおちせが吉宗の眼にとまってしまった。おちせには信次郎という婚約者がいたが、吉宗は許さず、半ば強引におちせを伽へと招いた。ところが吉宗がおちせの股にあるホクロを見付けると、お静にも同じところにホクロがあると言った。おちせには真相の全てが解った。藤尾の名を限っ騙ったのはお静で、竹川と矢野が仕組んだことだったのである。尚もおちせが驚いたことにサリーは老中から藤尾の一件の調査の為に大奥に送りこまれたのであった。やがて藤尾は大奥へ戻り、おちせと新次郎は目出たく所帯をもつことになったのである。

全国から、飛行機や新幹線で一風変わった性癖を持つ人妻たちが集まって来る。 梅原潔が主宰する「厳密美学研究会」のドキュメント部会やパーティー&撮影会が行われるためだ。 梅原の研究会は、変態と蔑まれ、夫や恋人にも理解されない人妻たちの解放区であり、彼女たちの生態を資料としてビデオ告白手記で記録していた。 ところが、最近体調のすぐれない梅原は、診療を受けたところ、余命半年と診断される。 今回の催しは、梅原が人妻たちへ別れを告げる機会でもあったが…

美術系の専門学校生のみずきには医大生の比呂武という恋人がいた。比呂武はいずれ実家の産婦人科を継ぐ予定だが、産婦人科医になるこに抵抗を感じ今は休学中だ。みずきの友達せりかはフィギュアを作るためのモデルのアルバイトをしている。カメラマンの蘭子は男モデルの準一とのセックスを要求するのでせりかは不審を抱いていた。 ある日、比呂武のバイト先のバーに初老の男がやって来た。男は「性生活の知恵」という本を見せ、その素晴らしさを熱っぽく語った。比呂武は男女のモデル人形がそれぞれ単体の部位に分離された写真に惹きつけられ、男のすすめで本を借りて帰った。本を見たみずきは面白がって人形と同じポーズをする。欲情した比呂武はモデル人形のイメージでみずきを抱き、生身の反応をする彼女に人形になって欲しいと懇願した。二人の仲には亀裂が入り…。