著名なミステリー作家のワイクは、妻の不倫相手で美容師のティンドルを自宅に呼びつけた。不倫の追及を受けるものと思っていたティンドルだったが、ワイクは「浪費家の妻にはほとほと困り果てていた」「私にも素敵な愛人がいる」と切り出し、自宅の金庫に保管している宝石を泥棒に扮して盗んで欲しいと言い出した。宝石には盗難保険がかかっているため、双方に利益があるという言い分であった。あまりにも虫の良い話だったが、金銭的に厳しいティンドルはワイクの筋書きどおりに、珍妙な手順で宝石を盗み始める。

アレック・ギネス、ピーター・セラーズほか、キャラクター豊かな役者陣の名演が光る傑作ブラック・コメディー。 舞台はロンドン。キングスクロス駅近くに住むウィルバーフォース夫人の家に、ある日5人の奇妙な男たちが部屋を借りた。彼らは楽団員で、ここで練習をさせてほしいと言うが、じつは現金輸送車を狙う強盗団だった。ありがた迷惑なおせっかいやきの夫人に悩まされながら、5人は計画を練り、ついに行動を開始するが…。

宝石泥棒をやり遂げた4人組。恋人同士のオットーとワンダはダイヤを独占するために警察に通報、リーダーのジョージを逮捕させるが……。それぞれが思惑を秘めたダイヤ争奪戦を描いた、ハイテンションな傑作コメディ。

1962年、カリフォルニア北部の小さな田舎町を舞台に、ハイスクールを卒業し東部の大学へ出発しようとする若者たちの、最後の一夜を描いた愛すべき名編。スティーヴ(今や一線級監督のロン・ハワード)とカート(「JAWS/ジョーズ」以前のリチャード・ドレイファス)は故郷での最後の夜を楽しく過ごそうと、テリー(「アンタッチャブル」のチャールズ・M・スミス)とビッグ・ジョン(ポール・ル・マット)を誘い町に繰り出す。暴走族の仲間に入らされたり、酒を買おうと四苦八苦したり、マセた女の子にせまられたりという数々のエピソードが、当時のヒット・ナンバーに乗せて軽やかに描かれるが、やがてそれぞれの決意を秘めた朝がやって来る……。今や定番と化した感のある、懐メロ青春群像モノの原点であり最高峰、後の青春映画に与えた影響は大きい。

ウディ・アレン監督初のミュージカル。ベニス、パリ、ニューヨークと世界を巡りながら綴る弁護士一家の恋愛模様。見どころはなんといっても豪華スターの歌声を堪能できるところでしょう。

権力を振り回す保安官と大型トラック運転手との確執。やがて、それはトラッカー軍団の怒りを呼び覚まし、18輪トラック190台のコンボイ(隊列)となって……。サム・ペキンパー監督による迫力満点の痛快娯楽作品。

またもルガシュ王国から宝石「ピンクの豹」が盗まれた! クルーゾーは“ファントム"ことチャールズ卿の仕業とにらみ勝手にロンドンへ飛ぶが、ドレフュスの指令で今度は中東へ。だが、クルーゾーが乗った飛行機が行方不明になってしまう。国民的英雄を悼むテレビ局は美人レポーターを派遣し、クルーゾーゆかりの人々を取材する。チャールズ卿やその妻におさまった元クルーゾー夫人のシモーヌ、助手のケイトー、部下のエルキュールらが思い出を語る。レポーターはクルーゾーの父が住むワイン畑を訪れるが……。