ごく平凡な生活を送っているかに見える女性キャシー。実はとてつもなく切れ者でクレバーな彼女には、周囲の知らないもうひとつの顔があり、夜ごと外出する謎めいた行動の裏には、ある目的があった。明るい未来を約束された若い女性(=プロミシング・ヤング・ウーマン)だと誰もが信じていた主人公キャシーが、ある不可解な事件によって約束された未来をふいに奪われたことから、復讐を企てる姿を描く。

小学5年生の少女トモは荒れ放題の家で母親ヒロミと暮らしていたが、母親は男を追って家出してしまう。ひとりになったトモは前にも頼った叔父マキオの家に向かうが、そこで彼女を出迎えたのは叔父の美しい恋人で、トランスジェンダーの女性リンコだった。リンコは綺麗に部屋を整頓し、美しい彩りのおいしい手料理をトモに振る舞う。トモは家庭のぬくもりや優しさを与えてくれるリンコに、戸惑いながらも次第に信頼を寄せていき…。

山戸結希監督が企画・プロデュースを務め、自身を含め80 年代後半〜90 年代生まれの新進映画監督、総勢15 名が集結。“自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーがゆらいだ瞬間が映っていること”を共通のテーマとして、各監督が8 分以内の短編で表現するオムニバス作品。

アフガニスタンの戦場で女性衛生兵として15カ月間の従軍生活を送った後、帰国したマギーは、5歳となった息子のポールとようやく再会。ところがその間に、前夫のリチャードが新しい恋人を見つけて、ポールはすっかり彼女になついており、実の母親のことを半ば忘れている息子の様子に、マギーはショックを受ける。そんなポールを無理やり自分のもとに引き取って2人の新生活が始まるが、母子関係の修復はなかなか容易ではなかった。