TOKYOでドラッグディーラーをしているオスカーは、ストリッパーとして働く妹のリンダと共に暮らしている。ある日売人仲間とクラブ「ザ・ボイド」に行き、運悪く警官に射殺されてしまう。『チベット死者の書』に興味を持っていたオスカーの魂は、妹への強い愛の為に地上にとどまり、ときには友人や妹の頭や体に入り込み、TOKYOの街を彷徨う。<夜の東京で違法に働く外国人兄妹の悲しい運命を、刺激的でエロチックに描くファンタジー・ドラマ。ギャスパー・ノエ監督によって切り取られるサイケデリックな東京の風景にも注目だ。>

1963年。イギリスのケンブリッジ大学院で理論物理学を専攻していたスティーヴン・ホーキングは、21歳の誕生日を迎え、将来有望な若手研究者への道を順調に歩んでいた。ところが、突如としてALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病を発症、余命2年と宣告される。絶望的な恐怖を打ち消そうとこれまで通りの生活をし、研究に没頭しようとするが、彼の身体は次第に自由が利かなくなってゆく。

ニューヨーク。ある夜、哲学科の大学院生キャスリーン(リリ・テイラー)を謎めいた女(アナベル・シオラ)が呼び止める。女は「やめて」と言ったら許すとささやき、恐怖のあまりなにも言えないキャスリーンの首筋に噛みついた。やがてキャスリーンの身体に変調が。