アイオワ州エンドーラ。生まれてから24年、この退屈な町を出たことがない青年ギルバートは、知的障害を持つ弟アーニー、過食症を病む250kgの母親、2人の姉妹の面倒を見ている。毎日を生きるだけで精一杯のギルバートの前に、ある日トレーラー・ハウスで祖母と旅を続ける少女ベッキーが現れる。ベッキーの出現によりギルバートの疲弊した心にも少しずつ変化が起こっていく。
ジェシカ・タンディとキャシー・ベイツ、二人のオスカー女優が共演を果たした名作。人生に疲れた中年夫婦が老人ホームで老女と知り合い、南部の田舎町のさまざまな物語を聞き……。年の差を越えて育まれた友情を描く。
ジュールとジムは、情熱的で奔放な女性カトリーヌに恋をする。ジムへの想いを胸に秘めたままジュールと結婚した彼女だが、ジムとの再会で再び二人に愛の炎が燃え上がる。しかし、小さな食い違いでジムは彼女から離れていく。ある日出かけた河岸で、カトリーヌはジムをドライブに誘い、壊れた橋に向かってスピードを上げた。 三角関係の心理を見事に描いた本作は、ジャンヌ・モローの輝くばかりの美しさが圧倒的な魅力となった一遍。
スポーツ記者のラウル・デュークと、サモア人で弁護士のドクター・ゴンゾー。彼らはバイクレースの取材のため、トランク一杯に「治療薬」と称したあらゆるドラッグを詰め込み、一路ラスベガスへ。超一流ホテルのスウィートルームに到着した彼らは、取材そっちのけで、早速ドラッグ三昧。ホテルを荒らしまくってやりたい放題する。
グラントとフィオナは仲むつまじい老夫婦。だがフィオナがアルツハイマーと診断され、養護施設に入ることとなり……。女優サラ・ポーリーが脚本も手がけて送る初監督作品は、認知症を真正面からとらえた愛の物語。
1863年、イギリスの植民地カナダの港に一人の娘が降り立つ。彼女の名はアデル・ユゴー。かのフランスの大文豪ヴィクトル・ユゴーの娘。彼女は父と共に亡命中に出逢い、恋に落ちたイギリス軍中尉ピンソンを追って単身大西洋を越えてきたのだ。しかしやっとの思いで見つけたピンソンの心は、既に冷め切っていたことを知る……。
大人たちが夏のバカンスに出て留守の家に5人の若者--女子大生ヴェロニク、画家キリロフ、経済学者アンリ、元売春婦イヴォンヌ、俳優ギョーム--が集い、ディスカッションを繰り広げ、それぞれ熱烈なマオイストとなる。そして、思想を行動に移そうと、反動的な文化相の暗殺を企てるが……。
17歳のブルジョアの少女が父レイモンに新たに出来た恋人アンヌ(カー)が母となる現実を受容できず、それまでの若い愛人エルザ(ドモンジョ)と共謀して、父と彼女との仲をアンヌに見せつけて別れさせようとする。ところが絶望に車を駆って去るアンヌは運転を誤って崖から落ちて死んでしまう。一年前の出来事だった。今は陽光明るい夏のリヴィエラにいても、少女の世界は晴れることなどないと思われる惨めな悲しみに満ちていた。
現実感の希薄な社会に嫌気が差し、未知のスリルを求めてタイのバンコクにやって来た米国人青年リチャード。安ホテルに泊まった彼はダフィという男性から《ビーチ》の伝説を聞き、その場所を記した地図を受け取る。翌日、自殺したダフィを発見した彼は、地図が本物だと確信し、フランス人カップル、エチエンヌとフランソワーズを仲間にして《ビーチ》を目指す。数々の危機を潜り抜け、彼らは孤島の奥に《ビーチ》を発見する。
敏腕女性弁護士マリアンヌはある日、死んだはずの婚約者リックとそっくりな男に出会う。戸惑う彼女がその男の素性を知った時、2人を狙う組織の影があった。メル・ギブソンとゴールディ・ホーンの共演で送るアクション。