「ガール・オン・ザ・トレイン」「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」のヘイリー・ベネットが異物を飲み込むことで自分を取り戻していく主婦を演じるスリラー。ニューヨーク郊外の邸宅で、誰もがうらやむような暮らしを手に入れたハンター。しかし、まともに話を聞いてくれない夫や、彼女を蔑ろにする義父母の存在など、彼女を取り巻く日常は孤独で息苦しいものだった。そんな中、ハンターの妊娠が発覚し、夫と義父母は待望の第一子に歓喜の声をあげるが、ハンターの孤独はこれまで以上に深くなっていった。ある日、ふとしたことからガラス玉を飲み込みたいという衝動にかられたハンターは、ガラス玉を口に入れて飲み込んでしまう。そこでハンターが痛みとともに感じたのは、得も言われぬ充足感と快楽だった。異物を飲み込むことに多幸感を抱くようになったハンターは、さらなる危険なものを飲み込みたい欲望にかられていく。

CIAの凄腕エージェントであるFDRとタック。彼らはパートナー、そして親友としてお互いを信頼し合い、最高の成果を上げてきた。しかし、ふとしたことでローレンという同じ女性を好きになってしまったことで、その関係に亀裂が入る。二人は職権を濫用し、重要な任務だと偽って精鋭チームまで結成し、お互いのプライベートの様子を無人偵察機やスパイ衛星で監視・盗聴したり、デート中に麻酔銃で狙撃したりと、ありとあらゆる手を使ってローレンをものにしようと企み、泥沼の争いを開始するのだった。

高層ビルが林立する現代都市・東京。外資系企業に勤めるアメリカ人のアンソニーは、日本人の妻ゆり子と3歳の息子トムとともに幸せな家庭生活を送る毎日。ところがある日、トムは、その祖父で、かつて解剖学者だったライドの定期検診を受けた帰り道、謎の男が運転する車にひき殺されてしまう。最愛の息子を失ったアンソニーは、怒りと悲しみの感情を次第に抑えきれなくなって体に変調をきたすようになる。

かつてシャム双生児の分離手術の名医であったドイツ人のヨーゼフ・ハイター博士は、これまで自身が行ってきた分離手術とは反対に、人間の口と肛門を繋げて「ムカデ人間」を創造する密かな願望を抱いていた。 ある日、旅行中のアメリカ人女性リンジーとジェニーが車で移動中にタイヤがパンクし、ハイター博士の家に救助を求めてくる。ハイター博士は願望を実現すべく、何も知らない二人を快く迎え入れ、自身が捕らえていた日本人のカツローを加えたムカデ人間の製作に乗り出す。