中年男アイザックはTVライターとしては売れっ子だったが、シリアスな小説に転向しようと産みの苦しみの最中。彼は粋なレストランで友達とダベっている。共にテーブルを囲むのは大学教授のエールと妻のエミリー。そして現在、彼が同棲中の17歳の高校生トレーシー。どちらかと言えば彼女の方が夢中で、これ以上深みにハマるのを彼は恐れている。そしてある日、彼はMOMAを見物中のエールが連れていた浮気相手のメリーに恋をする…。
1964年、アイルランド、ダブリン。マグダレン修道院に、時を同じくして3人の少女が収容される。孤児バーナデットはその美しさで周囲の少年たちの目を惹きつけてしまうことが、マーガレットは従兄弟にレイプされたことが、そしてローズは未婚のまま赤ん坊を産んだことがそれぞれ“罪”とされたのだった。彼女たちは、修道院を管理する修道女たちに性悪女と決めつけられ、祈りと労働によって神に奉仕し“罪”を悔い改めるよう言われるのだった。しかしそこで彼女たちを待っていたのは、過酷な労働と自由の一切ない刑務所以上に非人間的な環境だった。
ニュー・オリンズ。“希望の家”で働くシスター・ヘレンは死刑囚マシューからの手紙を受け取り、彼と接見する事になった。マシューは相棒が無期懲役なのに自分が死刑になる事に憤りを感じている。ヘレンは特赦を得ようと弁護士の協力を仰ぐが嘆願は却下され、残るは州知事への直訴だけとなった。被害者の両親たちからは敵と見なされ非難を浴びるヘレン。しかし毎日、アドバイザーとしてマシューと会い話をしていくうちに二人の心は繋がっていく。が、やがて処刑の日が訪れた……。
ウォーターゲート事件で辞任に追い込まれたニクソン元米国大統領。彼が77年に行なった、イギリスの司会者デヴィッド・フロストとの伝説的な単独インタビューをもとにした実録ドラマ。舞台裏で繰り広げられた熾烈な駆け引きと緊迫のトーク・バトルを描く。
父から虐待されて育ったジョンとウェンディ。それぞれ自立して暮らしていたが、認知症となった父を引き取ることに……。人生に悩む中年兄妹が再び家族と向き合うさまを、フィリップ・シーモア・ホフマン主演で描く。
スランプの作家、クビ寸前の編集者、作家志望の学生などの面々が揃った、可笑しくてちょっと切ない大人の物語。“ワンダー・ボーイ”とは人生の早いうちに大きな成功を手にした人のことなのだが……。
51年、赤狩りの気配が忍び寄るハリウッド。新進脚本家ピーターは交通事故で記憶を失い、小さな町にたどり着く。彼を見て戦争から帰った息子だと思いこんだ老人は、彼とともに、休館中の老朽化した映画館マジェスティックを再建しようとする。
修道院で食事係を務めるドジな男ナチョは、孤児たちに美味しい食事をさせたい一心で、幼いころから憧れていたルチャ・リブレの覆面レスラーになる。相棒のスティーブンとともに厳しい特訓を積んだ後、修道院には秘密でリングに上がるナチョ。彼らは連戦連敗を重ねながらも、チャンピオンのラムセスと戦うチャンスを手にする。果たしてナチョは試合に勝てるのだろうか!?