1925年、9歳の少年・小豆子は、娼婦の母親に連れられ京劇養成所“喜福成”にやって来た。そこで彼は少年・小石頭と仲良くなる。やがてふたりは成長し、小豆子は女形に、小石頭は男役に決められ、それぞれ程蝶衣、段小樓と名乗り有名スターになっていく。1937年、中国と日本との戦いが深まる中で、段小樓は娼婦の菊仙と出会い結婚する。段小樓に思いを寄せていた程蝶衣は、2度と共演しないと言い放ち、彼のもとを去る。

1960年代の保守的な家庭で、5人兄弟の4男として育ったザック。「特別な子」と呼ばれた彼は、軍で働き音楽を愛する父親と過保護気味の母親、それぞれ文武に秀でた兄2人、問題だらけの次男を観察しながら幼少期を過ごす。やがて思春期に足を踏み入れる1970年代。ザックは同性に惹かれ始めた自らのアイデンティティと、男らしくあれという父親の価値観の間でもがくようになる。

ブエノスアイレスの刑務所にテロリストのヴァレンティンとホモセクシュアルのモリーナは同じ監房に入れられた。二人の間に恋愛感情が芽生えるが……。社会から断絶した二人の男の愛を描いた、ウィリアム・ハート主演の衝撃作。

シングルマザーの母宛の手紙を盗み見てしまった女子高生が、手紙の差出人と母を会わせるために、小樽へと旅立つが……。キム・ヒエ、中村優子、キム・ソへら日韓の女優たちが共演した、珠玉のラブ・ストーリー。

1953年、ニューイングランド地方。名門女子大、ウェルズリー大学に女性教師キャサリンがカリフォルニアから赴任してくる。彼女は美術史の助教授として就任し、優秀だが米国一保守的といわれるこの大学に自立心を育てるなどの教育方法で新しい風を吹き込もうと意気込んでいた。しかし先輩教師は、学生にとって重要で価値あるものは教育よりもエリートの恋人からもらう婚約指輪、とキャサリンの考えを一蹴する。それでも彼女は期待を込めて初日の授業に臨むが、早速したたかな優等生ベティら女生徒たちの反発に翻弄されてしまう…。

スランプの作家、クビ寸前の編集者、作家志望の学生などの面々が揃った、可笑しくてちょっと切ない大人の物語。“ワンダー・ボーイ”とは人生の早いうちに大きな成功を手にした人のことなのだが……。