仕事に疲れて一般的な家庭生活が送れない刑事ヴィンセント。冷徹無比の犯罪組織のボス、ニール。追う者と追われる者、虚々実々の駆け引きとせめぎ合い。やがて二人はそれぞれの抱える孤独のうちに、奇妙な共感を覚える。だが彼らには避けては通れない運命の直接対決が待ち受けていた。

ダシール・ハメットのミステリー3度目の映画化で、J・ヒューストンの初監督作品。ばく大な価値を持つとされる“マルタの鷹”と呼ばれる彫像をめぐる争いに巻き込まれた私立探偵サム・スペード。警察から相棒アーチャーの殺害容疑をかけられ、あやしい人物たちの中で命の危険にさらされながら、真相に迫っていく。

レイモンド・チャンドラー原作『大いなる眠り』をハワード・ホークスが映画化したフィルム・ノワールの古典的名作。探偵フィリップ・マーロウを演じるのはハンフリー・ボガート。

F・ベーデキントの同名戯曲の映画化で、ハリウッドからドイツに渡ったL・ブルックスに、その役名から“ルル”の愛称を与えた、官能的なメロドラマである。  場末の踊り子であるルルは養父シゴルヒの手練で新聞社社主のシェーン博士の愛人となり、一流の劇場に出るようになり、別れ話を切り出す彼を逆に手玉にとり、結婚を承諾させる。彼には年ごろの息子で秘書のアルヴァがいたが、ルルは親子の仲を引き裂くのを楽しむかのように息子をも誘惑する。彼女の激しい男出入りに更にその決定的事実を知ったシェーンは、ルルを殺して自分も死ぬ--と迫るが、もみ合った末、彼女に撃たれる。しかし、一旦は捕らわれた彼女は養父やアルヴァの手引きで裁判中に逃亡を図り、愛人の力業師ロドリゴの紹介で港町の賭博船で享楽のうちに過ごすが、ロドリゴが売った彼女を求める持ち主との間で争いが起こり、ルルに養父、アルヴァの三人はロンドンに密入国する。スラムでの極貧生活にルルは夜の女となる決意をし、部屋に男を入れ、その間、男二人は表で過ごす。その優男が、評判の切り裂きジャックだとは知らず……。

ある夜、ロサンゼルスの高級アパートメントから売春婦が飛び降り自殺する。LA市警察本部捜査第一課のロジャー・マータフ部長刑事が現場の捜査を始めた矢先に新しい相棒、マーティン・リッグス刑事が異動してくる。リッグスはマータフよりかなり若いがベトナム戦争では陸軍特殊部隊員として死線をくぐりぬけた経験があり、拳銃射撃と格闘の力量は極めて高い。ただ、3年前に愛妻を事故で亡くして以来、自暴自棄になることが多く市警察本部でも問題になっていた。マータフはこの新しい相棒に困惑しながらも自宅に招くなどして次第に打ち解けるようになっていく。そしてリッグスと共に売春婦飛び降り自殺事件を捜査していくと、背景にCIA特殊部隊のOBたちによるヘロイン密輸組織が浮かび上がってくる。

無実の罪で投獄された男ビンセント・バリーは、サンクエンティン刑務所を脱獄。無実の罪で獄死した父を持つ女性アイリーンの助けを借り、顔まで変えて真犯人に近づいていくが・・・。

ロサンゼルス市警察本部捜査第一課のリッグス部長刑事とマータフ部長刑事はFBIの要請で、麻薬事件の重要証人である会計士のレオ・ゲッツを保護する。ヒットマンの襲撃から守り通したことで、ゲッツと打ち解けたリッグスとマータフは麻薬組織のボスの情報を聞き出し、同僚の刑事たちとボスの邸宅へ踏み込む。だが、そのボスの正体はラッドという南アフリカ総領事で治外法権のため逮捕も拘留もできない。ラッドは、警察の捜査を止めさせるために、手下にマータフの自宅を襲撃させるなどの脅迫を始めた。それでも捜査をやめないリッグスとマータフに業を煮やしたラッドは、2人の同僚である刑事達を次々と暗殺していく。

平和な一家に押し入った三人の脱獄囚。情婦からの逃走資金を受け取るまで居座る事になる彼らと、家族を守るために対峠する父親を中心に描く。実話に材を取っサスペンス映画。

ロサンゼルス市警のリッグスとマータフは、あるビルの駐車場に仕掛けられた爆弾を爆弾処理班を待たず解体しようとしてビルを完全に爆破してしまう。巡査に降格された二人はパトロール中に輸送員に変装した強盗に遭遇しビリーというチンピラを逮捕するが取調室でビリーは何者かに殺されてしまう。ある日、若者の麻薬の取引現場を発見したリッグスは逮捕しようと試みるが銃撃戦となりマータフが犯人を射殺したが、それは息子の友人であった。未成年の銃事件とビリーを調べるうちにある人物が浮上する。

ロサンゼルス市警の刑事リッグスとマータフは、次々と街を破壊する完全武装した男が出現したため現場へ急行しリッグスの大立ち回りで解決する。事件から9か月後、2人は探偵となったレオと釣りに出かけ、不審な大型船と遭遇し船に乗り込むと船員との格闘となり船は座礁するが中国の密航船である事が判明する。密入国者が次々と連行されていく中、マータフは避難用ボートの中に隠れていたホン一家を発見。同情したマータフは違法と知りながら彼らを自分の家にかくまう。そんな時、ロス市警は2人の「壊し屋」のせいで保険を打ち切られたため、マーフィー警部は苦肉の策として2人を警部に昇進させ、デスクでおとなしくさせようとする。

港町・魚深市の市役所職員・月末は、上司から極秘の国家的プロジェクトを任される。それは受刑者を仮釈放させ、過疎化が進む町で彼らを受け入れるというものだった。月末は6人の元受刑者を出迎え、身の回りの世話をすることになる。その一方、月末は市役所で故郷に戻った元同級生の文と再会、かつての仲間たちを加えてバンド活動を再開する。だがそんな中、港で死亡事故が発生、元受刑者の誰かが犯人なのではないかと疑われる。