スターリン主義の影響下にあった50年代初頭のユーゴスラビア。薄汚い密告が見境なくはびこり、人々は疑心暗鬼だ。少年マリックの精力的かつ俗物の父親も例外なくその犠牲となる。ふと愛人に洩らした他愛ない国政批判のせいだ。収容所に収監された父を、母は“出張中”と少年に告げごまかすのだった……。<旧ユーゴのクストリッツァがカンヌでグランプリを得た、ユーモアの中に痛烈な体制批判を織り込んだ作品。>

ロサンゼルスにあるグリーティングカード会社で働いているトムは、地味で冴えない毎日を送る青年。ロマンティックな出会いを期待しているが大学で建築を学んでいた彼には会社での仕事はつまらない。そんなはある日、秘書として職場にやってきたサマーに一目惚れしてしまう。出会いから4日目、偶然サマーと同じエレベーターに乗り合わせたとき、ふいに彼女は彼に声をかけ、そこから二人の交流が始まる。

第二次世界大戦中のユーゴスラビアでは、強大なドイツ軍が、パルチザン将兵をネレトバ峡谷に追いつめていた。彼らを救うため、アメリカ軍特殊部隊“フォース10”がネレトバ橋の爆破を命じられる。フォース10には、ナバロン要塞を爆破したマロリーとミラーが加えられた。しかしユーゴスラビアに降下した彼らは、ドラザック大尉率いる王党派に捕えられ、ドイツ軍に引き渡されてしまう。

監察ににらまれる中、陰謀に巻き込まれて崖っぷちの汚職刑事。だが、事件の鍵を握る少女と出会い、その反抗的な態度に手を焼きつつも2人で真相を追い始める。