1914年。第1次世界大戦が勃発し、ドイツの有名オペラ歌手だったニコラウスも一兵卒として戦地に出征する。その愛妻でやはりオペラ歌手であるアナは、自ら積極的に働き掛けてクリスマスイヴにコンサートを開き、戦場から呼び戻された夫とともに、皇太子の御前でアリアを熱唱することに。無事務めを終え、塹壕に戻ってきたニコラウスはそこでも兵士たちのために美しい歌声を披露するが、そこで奇跡のような事態が起こる。

アイルランドの首都、ダブリンを舞台に本格的なソウル・バンドを目指す若者たちの姿を描いた音楽群像劇。画面のなかとはいえ、何かに情熱を傾ける若者の姿を見ていると思わず目頭が熱くなる。

作家志望の男ビルは、創作のヒントを得るため、通りすがりの人々のあとをつける行為を繰り返していた。ある日、ビルがいつものように男をつけていると、尾行していることがその男、コッブにバレてしまう。だが、コッブもまた、他人のアパートに不法に侵入し、私生活を覗き見る行為に取りつかれていた。ビルは次第にコッブに感化されていく。数日後、ビルはコッブと二人で侵入したアパートで見た写真の女性に興味を抱く。やがて、彼女の尾行を始めるビルだったが、その日を境に、彼は思わぬ事件に巻き込まれていく……。

16世紀、ある錬金術師によって作り出された金色の奇妙なスカラベ。永遠の命をもたらす「クロノス」と呼ばれる謎の精密機械だった。時は流れて現代、骨董商ヘススは売り物の天使像の中からクロノスを発見し手に乗せたとたん突然動き、彼の手に食い込むと長い針を刺し液体を注入した。不死を得ようとクロノスを探す病床の大富豪デ・ラ・グァルディアは、甥アンヘルから発見の報せを受ける。孫娘アウロラの不安をよそにクロノスの虜となっていくヘススは次第に若返っていくが、同時に血への渇望も沸き起こっていた。

大学教授のデヴィッド(ベン・キングズレー)は、教え子のコンスエラ(ペネロペ・クルス)と一夜を共にする。彼は30歳も年の離れた若く美しい女性との情事に有頂天になり、親友ジョージ(デニス・ホッパー)にも彼女のことを打ち明ける。やがて二人はお互いをかけがえのない存在だと認識するようになるが、デヴィッドの態度は煮え切らず……。

秘密諜報員たちの個人情報漏えいにより、それまで辛酸をなめていたマックスウェル・スマートに、ついに表舞台でテロリスト集団と対決するチャンスが到来する。

50年続いた大戦に勝利した大亜細亜聯邦共和國。ところが、その繁栄の裏側では様々な病気が人類を脅かしていた。そんな中、重い病に苦しむ妻・ミドリの為に、人間のあらゆる部位を自在に造り出す“新造細胞”理論を提唱していた東博士は、軍部の援助により本格的に研究を開始するが、実験場から新生命体“新造人間”が誕生。大多数は軍によって始末されるも、生き延びたブライキング・ボスら数名の新造人間たちは、生きる為に容易に戦いの道を選んでしまう人類の世界を破壊しようと、攻撃を仕掛けて来た。再びの戦火。それを収めるべく立ち上がったのは、先の大戦で戦死し、新造細胞によって蘇生した東博士の息子・鉄也だった。

東南アジアの軍事国家シャドルーで活動していた国連派遣医療団が、独裁者バイソン将軍に拉致される。バイソンは連合軍の司令官ガイル大佐へ巨額の身代金を要求し、72時間以内に金を払わない場合は人質全員を殺すと脅迫する。脅しに屈しないガイルは、戒厳令を破って逮捕された無法者のケンとリュウを使い一計を案ずる。一方、バイソンは捕らえた国連兵士を使い恐るべき人体実験を行おうとしていた。