恋愛、就職と何一つ思いどおりにいかない日常から抜け出し故郷に戻ってきたヘウォンは、旧友であるジェハとウンスクに再会する。他人とは違う自分だけの人生を生きるために故郷に戻ってきたジェハ、平凡な日常からの逸脱を夢見るウンスクと共に自ら育てた農作物で一食一食を作っては食べ冬から春、そして夏、秋を経て再び冬を迎えることになったヘウォン。こうして特別な四季を送りながら、故郷に戻ってきた真の理由を悟ったヘウォンは新たな春を迎えるための第一歩を踏み出すが・・・。

都会に出たものの馴染めないでいたいち子(橋本愛)は、故郷である東北地方の小さな集落・小森に戻ってくる。山に囲まれた小森の周辺にはスーパーやコンビニはないため、畑で農作物を作ったり、野山で季節のものを採ってきたりして、自給自足に近い生活をしなければならない。山の恵みを使って、夏にはグミジャムや岩魚の塩焼き、秋はくるみごはんや栗の渋皮煮などを作るいち子。もちろん自然には厳しさもある。季節の移ろいを感じ、ふと立ち止まって自分自身と向き合いながら、いち子はおいしいものを食べて次の一歩を踏み出す勇気を得ていく。

ヒマラヤ山脈の標高4800メートル、8日間のトレッキングでしかたどり着けない実在の村を舞台に、都会から来た教師と子どもたちの交流を描く。ブータン山間部の素朴な暮らしぶりを、圧倒的な映像美で映し出す。

1990年代、オーストラリア南部アデレードのスノータウン周辺で猟奇的な連続殺人事件が発生。犯行集団は、町の異常性愛者を根絶すると称して社会的弱者たちを次々と惨殺。母親の恋人が主犯格だったことから、否応なくその仲間に加わることになったひとりの少年の目を通して、これが長編デビュー作となるJ・カーゼル監督が事件の様子を殺伐としたタッチで描写。第1回オーストラリア・アカデミー賞では10部門にノミネートされ、監督賞など6部門を受賞。第64回カンヌ国際映画祭の批評家週間特別審査員賞にも輝くなど、高い評価を得た。 オーストラリア南部アデレードの郊外で、離婚した母親や兄弟と貧しくつらい日常生活を送る16歳の少年ジェイミー。ある日、母親が留守の間に、子守りを頼まれた向かいの部屋に住む男が、ジェイミーたちに性的虐待を働く事件が発生。母親の新たな恋人のジョンは、加害者の男に嫌がらせをして向かいの家から追い出すことに成功。ジェイミーはそんなジョンのカリスマ的魅力に惹かれ、すっかり彼に心酔するようになるのだが……。