極寒の田舎町に住む60歳の男。金も、家庭も、定職もない彼が失いかけていた人間の絆を取り戻していく姿を愛情一杯に描いた作品。監督は『クレイマー クレイマー』のロバート・ベントン。
総督の60歳の誕生日を祝う宴会でにぎわうチーフォン家。そこに、総督の息子、シャオレイが現れ、歓談していた客人を追い払ってしまう。怒る父親にシャオレイは「人面桃蜂党がやってくる」と告げる。15年前、総督によって退治された盗賊団、人面桃蜂党の首領の娘、ディンが、殺された両親の復讐のために街に戻ってきたのだ。シャオレイは、自分の子をお腹に宿した恋人チェンチェンに対してわざと冷たく振る舞い、彼女が家を出ていくよう仕向ける一方、自分はすでに決死の覚悟を決めていた。そしてその晩、冷酷無比な人面桃蜂党が現れる。チーフォン家は皆殺しにされるが、シャオレイだけは一命を取り留める。そして彼は信頼する友と一緒にいるはずにチェンチェンを追いかけて旅に出ることに。その道中シャオレイは、思いも寄らない陰謀、愛、裏切りに出会うことになる…。 ロー・ウェイ監督に見込まれたジャッキー・チェンが現在と同じ成龍という芸名となってから3本目の主演作で、シリアスな物語と力強いカンフーシーンが印象的な時代劇。武侠映画の巨匠監督キン・フー作品でお馴染みの名女優シュー・フォンが、ジャッキー扮する主人公に愛憎を抱く無敵の女剣士を見事に演じ、作品に風格を与えている。