『インフェルノ』(原題:Inferno)は、映画『サスペリア』で成功を収めたイタリアの映画監督ダリオ・アルジェントが、その後アメリカ資本で作ったホラー映画(1980年)である。原作はトマス・ド・クインシーの『深き淵よりの嘆息』。『サスペリア』に続く「魔女3部作」の2作目とされる。 ニューヨークに住むローズは、近所の骨董屋で『三母神』(THE THREE MOTHERS、三人の母)という本を見つける。そこに綴られていた建物に関する記述が、彼女が今暮らしているアパートのことであることがわかり、大いに興味を抱くようになる。 『三母神』の著者はバレリ。幾世紀前の建築家らしいその彼は3人の魔女のために家を建てたという。場所はフライブルク、ローマ、そしてニューヨーク。ローズはまさにその魔女「暗黒の母(マーテル・テネブラルム)」のために建てられた館に住んでいたのだ。彼女は、弟マークにそのことを知らせる手紙を投函した後、好奇心から自宅の地下室を調べ始めるが、そこには死体が……。

マサチューセッツ州アーカム、ミスカトニック大学医学部附属病院には、未だ懲りる事無く死体蘇生に勤しむウェスト医師、そして不承不承協力するケイン医師の姿があった。彼は単なる死体蘇生を越え、死体から新たな生命を生み出そうと実験を続けていたのだ。だが、ウェストのぞんざいな計画と行動が、彼らを少しづつ危険に追い詰めていく……。前作がH・P・ラヴクラフトの『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』にまずまず基づいたと言える内容だったのに対し、「2」は完全にオリジナルのエピソードである。

愛妻のカナ、3歳の息子とともに幸福な日々を送っていた、平凡なサラリーマンの谷口。ところがある日、スキンヘッドの謎の男性2人組が、街で買い物をしていた彼ら一家を突如襲撃。2人組は、彼の息子を拉致誘拐しようとして谷口をすっかり翻弄。どうにかその場では息子を無事取り戻したものの、その後またしても姿を現わした2人組に今度は谷口自身が誘拐され、奇妙な人体実験を施された彼は次第に鋼鉄製の人間銃器と化していく。

人を殺して、その肉を売っていた殺人鬼一家。彼らの凶行がうやむやになってから12年がたった。 2人の高校生がダラスに遊びに行くため車を走らせ、自動車電話でラジオ局のDJストレッチ(キャロライン・ウィリアムズ)に話しかける。2人が追い抜いたバンが攻撃してきた。バンの屋根に立った怪人レザーフェイス(ビル・ジョンソン)が、電動のこぎりで2人を切りさいた。翌日、2人の死体をテキサス・レンジャーのレフティ・エンライト(デニス・ホッパー)が見に来た。彼は甥が11年前に行方不明になって以来、執念深く行方を追っていたのだ。