ジャック・ベッケル監督、傑作の1本。ラ・サンテ刑務所でもとりわけ厳戒な牢獄の一室。中には神父というあだ名を持つ最年長のヴォスラン、3度も脱獄歴のあるローラン、目つきの鋭いマニュ、そして女好きなジェオがいた。そこへガスパールという新顔が入ってくる。地下に穴を掘るという脱獄計画を練っていた4人は、迷いながらもガスパールを仲間に加えた。5人は綿密な準備のもとに穴を掘りすすめるが……。歯ブラシの柄に結わえ付けた鏡の破片、薬瓶を利用した砂時計といった小道具や、コンクリートの地面を叩き砕く音、鉄格子をヤスリで切り落とす音、看守の足音といった効果音の演出がストイックなまでの緊張感を高め、息を呑むラストシーンまで一分の隙もない、全編クライマックスの連続! 原作はジョゼ・ジョヴァンニが自らの脱獄経験を元にして書いた同名小説。そのうちの一人である実際の脱獄囚ジャン=ケロディがそのまま出演している。<allcinema>

誰ひとりとして脱獄に成功したことのない刑務所―――アルカトラズ島。ここに一人の囚人が送り込まれた。彼の名はフランク・モーリス。所内で以前、別の刑務所で一緒だったアングリン兄弟と彼は脱獄計画の実行を決める……。あの『ダーティハリー』の名コンビ、ドン・シーゲル監督=クリント・イーストウッドが放つ、873日をかけた脱出作戦を事実に基づいて描く脱獄映画の秀作。

D.マメットの戯曲を元にしたヒューマン映画。NYの不動産を舞台にセールスマンたちが成績を上げようと策謀し、凌ぎを削る物語。アル・パチーノやジャック・レモンなど、錚々たる俳優陣が熱演を繰り広げる。

前作から5年。再び.44マグナム・S&W M29を手に、ハリーはサンフランシスコで、自らも”駒”になった、死亡予想ゲーム“デッドプール”を元に展開する連続殺人事件に挑む。サンフランシスコ市警のハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)刑事は賭博王ジャネロを強引な手口で逮捕した。テレビ中継でその模様を報道されたハリーは有名人となるが、その中継をテレビで秘かに見つめる人物が「死亡予想」と書かれたリストにハリーの名を書く。一方、市警はテレビ中継の一件以来、人気者になった彼の身を案じ、護衛も兼ねた相棒に中国人の刑事クワン(エヴァン・キム)を配置させる。やがてホラー映画に出演中のロックシンガーのジョニー(ジム・キャリー)が強力な合成ヘロインを口に押し込まれ殺害される事件が起こる。現場に駆けつけたハリーは、発見者である映画監督のピーター(リーアム・ニーソン)に出会うが捜査に結びつく情報は得られない。そしてチャイナタウンのレストランで強盗事件にハリーが遭遇した際、犯人の流れ弾に当たりジョニーが出演する映画の経理を担当していた男が死亡し、その胸ポケットから「死亡予想」と書かれたリストが見つかる。リストにはジョニーや他の有名人と共にハリー自身の名前も書かれていた…。

車を修理した青年から、郊外の上流家庭のパーティに招かれる事になったガレージの経営者アレックス(デヴィッド・A・ヘス)。彼は部下のリッキー(ジョン・モーゲン)を連れて美女たちが集まるパーティへ乗り込むが、過去に残忍な婦女暴行事件を起こした強姦魔でもあるアレックスはリサ(アニー・ベル)という女性に目をつけ、執拗に追い回すものの肝心なところで彼女に逃げられてしまう。焦立つアレックスは狂気を剥き出し、隠し持っていた剃刀を手に一同を暴力で支配してゆく・・・。