女子中学生サッカープレイヤー・ 恩田希(おんだのぞみ)は、 誰よりも練習し、誰よりも努力してきた。 それでも、彼女は試合になかなか出してもらえなかった。 藤第一中学校、男子サッカー部──。 それが、彼女の今いるフィールドだ。 中学2年生となった希は、監督に「新人戦の1回戦に出たい!」と何度も願う。 その理由は、対戦相手にあった。 一緒にサッカーを続け、小学4年生で転校していった、 幼馴染の“ナメック” 谷安昭(たにやすあき)がいる、江上西中学校なのだ。 「サッカーはフィジカルだ。身体のデカイ俺に、女のお前が敵うわけがない。 男というだけで俺は──お前を超えたレベルにいるんだ」 再会したナメックから受けたその言葉を、 希は試合に出て、勝つことで、はねのけたかった。 「上等だわ。見せてやろうじゃない。私に何ができるのか」 希の孤独なチャレンジに、いま、ホイッスルは鳴らされた!
フランス代表チームが中国代表に勝利した直後、フランス代表を率いるイヴ・グルアン監督が何者かに殺される事件が発生する。そして混乱の中、彼が身につけていた高価なダイヤの指輪“ピンクパンサー”が消えてしまう。捜査を指揮するドレイフェス警視は、意外にもドジなクルーゾー警部を捜査に抜擢する。そうして世間の注目を彼に集中させ、自分はのびのびと捜査を進めて手柄を独り占めにしようという魂胆だったのだが…。